8割が実感「ニオイは人間関係に影響する」──オフィスで働く男女789人に聞いた“ニオイ問題”のリアル

体臭、汗臭、口臭、加齢臭──。“ニオイ”に関する問題は、なかなか指摘しにくいものです。

とはいえ、1日のうち多くの時間を過ごすオフィスで、好きではないニオイにさらされているのはストレスがたまりますよね。

2023年3月に、全国のオフィスに勤務する20~69歳の男女789人を対象として実施されたアンケート調査(調査:消臭インナーシリーズ DEOEST│デオエスト®/セーレン株式会社)では、ニオイが人間関係や印象形成に与える影響の大きさが明らかになりました。

本記事では、同調査に基づいたグラフと解説を通して、ビジネスパーソンが知っておくべき「ニオイのリアル」を深掘りします。

快適な職場環境と円滑な人間関係を築くうえで、あなた自身のニオイケアがどれほど重要なのか──今こそ見直すタイミングかもしれません。

81.0%が「ニオイは人間関係に影響する」と回答

ニオイは会話以上に相手に印象を残すことがあります。

特にビジネスシーンでは、「話し方」「見た目」以上に「清潔感」や「気遣い」が評価されることも。その判断基準のひとつが“ニオイ”です。

実際のところ、どれくらいの人が人間関係にニオイが影響すると感じているのでしょうか。

アンケートの結果から、その本音が浮かび上がってきました。

◆「ニオイが人間関係に影響を与えると思うか?」

・「影響すると思う」:81.0%

・「ニオイケアをしている人に好感を持つ」:86.9%

相手のニオイが「好き」か「好きでない」かで人間関係に影響があると思う?

「ニオイが人間関係に影響する」と回答したのは、何と8割以上!

ビジネスシーンにおける“ニオイ”は、思っている以上に影響力があるようです。

また、86.9%が「ニオイケアをしている人に好感を持つ」と回答しています。

消臭剤、下着などでニオイ対策をする人に良い印象をもちますか?

これは単に「清潔感がある」という評価にとどまらず、「周囲への配慮がある人」といった印象まで生み出していると考えられるでしょう。

ビジネスシーンにおいて“気遣い”は重要な評価軸の一つ。つまり、ニオイケアは仕事のパフォーマンスにつながる要素といえそうです。

自分のニオイに「不安を感じる」人は55.9% ── しかし対策に自信がある人はわずか2割

「もしかして、自分の体臭が周囲に不快感を与えているのでは…」と心配になる経験は、誰にでもあるでしょう。

しかし、こうした不安に対して「自分はニオイ対策ができている」と胸を張って言える人は、どれほどいるのでしょうか。

調査では、“不安と対策”のギャップが明確にあらわれました。

◆「自身のニオイに関する意識と対策状況」

・「自分のニオイが不安」:55.9%

オフィスでご自身のニオイが不安になることがありますか?

・「ニオイ対策をしている」:61.6%

あなたは自身へのニオイへの対策をしていますか?

・「十分な対策ができている」:20.5%

オフィスでご自身のニオイ対策が十分にできていると思いますか?

「自分のニオイが不安」と答えた人は、半数を超えています。

一方で、「十分な対策ができている」と答えた人は2割程度。このギャップが示すのは、“自覚”と“自信”の差です。

嗅覚には、“慣れる”という独特の特徴があります。同じ香水を使い続けていると、だんだん量が増えていくのも、その特性によるものです。

それは、自分が発するニオイに対しても同じこと。そのため、他人の反応をきっかけに気付くケースも少なくありません。

そのような経験があると、たとえ対策していても「これで本当に大丈夫?」と不安が残りがち。こうした不安は、日常的なストレスや対人コミュニケーションへの萎縮を引き起こす原因にもなります。

「他人のニオイが気になったことがある」人は7割超

職場や公共の場で、「隣の人のニオイが気になって集中できなかった」「打ち合わせ中に相手の口臭がつらかった」といった経験がある人は少なくありません。

ニオイは非常にデリケートな問題であるがゆえに、指摘もしにくく、“見えないストレス”として蓄積されがちです。

一体、どれほど多くの人が「他人のニオイ」に悩まされたことがあるのでしょうか?

◆「他人のニオイが気になったことがありますか?」

・「ある」:73.4%

オフィスで他の人のニオイが気になった経験はありますか?

ニオイに関するアンケートで最もストレートな問いともいえるこの設問。

「他人のニオイが気になったことがある」と答えた人は、なんと7割を超えています。

回答者の中には、他人が使用している制汗剤や香水の香りで具合が悪くなったという経験がある人もいました。

「ニオイ対策のつもりが、他人にとっては迷惑行為だった…」。ニオイは“意図しない加害”にもなり得るという認識が必要かもしれません。

【まとめ】“無自覚リスク”をなくし、信頼を築くニオイケア戦略

今回の調査から見えてきたのは、以下の3つのポイントです。

・8割以上が「ニオイは人間関係に影響する」と認識している

・7割以上が「他人のニオイが気になった経験がある」と回答

・半数以上が自分のニオイに不安を抱きながらも、十分な対策ができていない

ニオイが相手に与える印象は、私たちが思っている以上に大きいものです。

言葉を交わすより前に、香りで“好感”あるいは“嫌悪”が生まれてしまうことすらあります。

これは脳科学的にも証明されており、嗅覚は感情と記憶を司る脳(扁桃体・海馬)にダイレクトに作用する感覚です。

そのため「なんとなく苦手」「近づきたくない」といった感覚を生むのは、視覚や言葉よりもむしろ“ニオイ”の影響かもしれません。

ビジネスの場面で「さわやか」「清潔」といった印象を持たれるか、それとも「不快」「不潔」と受け取られるか。

その分岐点の一つがニオイなのです。

一方で、ニオイに関する指摘は非常にデリケートなため、職場で明言されることは少なく、裏で評価に影響を及ぼしている場合も。

だからこそ、「言われない=問題ない」ではなく、「気付かれない努力」こそが重要と言えそうです。

※調査:消臭インナーシリーズ DEOEST│デオエスト®(セーレン株式会社)調査対象:全国のオフィスで働く20~69歳の男女789人/調査年月:2023年3月

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