【1万人調査で判明】みんなが悩んでる「口臭」のリアルな実態とは?
「自分の口、もしかして臭ってる…?」
そんなふうに不安になったこと、誰しも一度はあるのではないでしょうか。日本歯科医師会が10代〜70代の男女1万人に実施した大規模調査(2016年)では、驚くべき「口臭の悩み事情」が明らかになりました。
この調査でわかったのは、年代や性別を問わず“口臭”に悩んでいる人が非常に多いということ。中でも、20代はなんと3人に1人が口臭を気にしているという結果に。
今回は、この興味深いデータをもとに、口臭にまつわるリアルな意識や行動をわかりやすくご紹介します。
出典:公益社団法人 日本歯科医師会「10代〜70代の男女1万人に聞く、お口の臭い調査」(2016年)
8割が「自分の口臭が気になったことがある」
まず注目すべきは、「自分の口臭が気になったことがある」と答えた人が全体の約80%にものぼるという点です。
その内訳を見ると、男性よりも女性の方が強く意識していることがわかりました。
・男性:76.2%
・女性:85.3%
さらに30代ではこの差が最も大きくなり、女性の約9割が自分の口臭に対して不安を抱えているという結果に。
日常のちょっとした会話や、人との距離感が気になる場面で「もしかして…?」と思ってしまうその気持ち、男女問わず多くの人が共感できるのではないでしょうか。
口臭を「指摘された」ことがある人、実は4割超!
また、実際に他人から口臭を指摘された経験がある人が、男性は45.7%、女性も37.1%存在することが明らかになりました。
さらに、「言葉ではなく態度や表情でそれとなく示された」と答えた人も4人に1人(25.5%)にのぼります。
態度によるサインで多かったのは以下のようなものでした。
・距離をあけられる(41.8%)
・顔をそむけられる(31.3%)
・会話中にイヤな顔をされる(29.0%)
こうした無言のサインは、自分ではなかなか気付きにくいものです。しかし、一度感じてしまうと大きなストレスになりますよね。
女性は「夫の口臭」が一番気になる?
「気になる相手の口臭」について聞いたところ、もっとも多かったのは配偶者でした。
ここで男女の意識差がはっきりと出ています。
・夫の口臭が気になる女性:83.6%
・妻の口臭が気になる男性:59.3%
興味深いのは、男性は年齢とともに気にしなくなる傾向にある一方で、女性は年齢に関係なく、ずっと夫の口臭を気にし続けているという点です。
これには「近い距離で接するからこそ気になる」という心理的な背景もありそうですね。
「とりあえず歯磨き」で終わらせていませんか?
口臭が気になったとき、どんな対策をとっているかも調査されました。
最も多かったのは「歯を磨く」で、66.0%。次いで「ガムやタブレットを噛む」(51.8%)、「うがいをする」(38.4%)など、セルフケアが中心でした。
口臭の多くは、歯周病や虫歯、舌苔(舌の汚れ)など、口の中の問題が原因だとされています。
さらに、糖尿病や胃の不調、腸内環境の乱れなど、体の内側に原因がある場合も少なくありません。
そのため、口の中だけでなく、食生活の見直しや腸内環境を整えるといった“内側からのニオイケア”も、実は見逃せないアプローチのひとつ。気になる時は、口内ケアと並行して体の中にも目を向けてみると良いでしょう。
気にしているのは「自分だけじゃない」からこそ、正しく向き合おう
この調査でわかったのは、「自分の口臭が気になる」と感じているのはあなただけではないという事実。
だからこそ、「誰でもあること」と割り切らずに、正しい知識と行動で口臭と向き合うことが大切です。歯や舌のケアはもちろん、体の内側からの対策も意識しながら、自分自身のコンディションを整えていきましょう。
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