フリスクとミンティアに口臭を抑える効果はある?タブレットの成分を調べてみた

コンビニやドラッグストアで手軽に手に入るフリスクとミンティアなどのタブレット。ランチ後やタバコ後、商談前の口臭対策として活用されている方も多いでしょう。とはいえ、フリスクやミンティアで本当に臭いが防げるのでしょうか。

今回は口臭の対策にフリスク、ミンティアなどのタブレットを使用するリスクや覚えておきたい注意点、適切な口臭予防などをご紹介します。

  1. 目次

    1. そもそも口臭の原因は?
    2. フリスクとミンティアの成分比較
    3. フリスクとミンティアは口臭の対策になる?
    4. 正しい口臭予防
    5. まとめ

そもそも口臭の原因は?

口臭の原因

口臭の主な原因は「口の中に棲んでいる細菌」です。人間の口内には、毎日きちんと歯を磨いている人でも1,000~2,000億個もの細菌が生息するといわれています。この細菌が口の中の食べカスや粘膜を分解する過程で生み出す、揮発性硫黄化合物(VSC)という物質が口臭の正体です。

VSCのなかでも硫化水素(卵が腐った臭い)、メチルメルカプタン(魚や野菜が腐った臭い)、ジメチルサルファイド(生ごみの臭い)は悪臭の代表格として知られています。

口臭を消すには、この細菌やVSCなどの臭いの発生源をできるかぎり取り除くことが原則です。

その他にも、体内で発生した臭いが口から放出され口臭となるパターンもあります。この場合は口の中の対策を行っても臭いが改善されないため注意が必要です。

口臭がうんこくさい、ドブ臭い原因は胃?内臓からくる口臭の治し方 >>詳しく読む

フリスクとミンティアの成分比較

成分比較

まずは、フリスクとミンティアに含まれる原材料を見てみましょう。余談ですが原材料名は国が定める「食品表示法」により、配合量の多い順から記載されています。

フリスク ペパーミント

フリスクの成分

原材料名:甘味料(ソルビトール、アスパルテーム・L_フェニルアラニン化合物、アセスルファムK、スクラロース)、香料、ステアリン酸Mg

ミンティア ワイルド&クール

ミンティアの成分

原材料名:甘味料(ソルビトール、アスパルテーム・L_フェニルアラニン化合物)、香料、微粒酸化ケイ素、ショ糖エステル、クチナシ色素

どちらもほとんどが甘味料で占められているのが分かります。原材料だけを比べるとタブレットの中身はほぼ同じと言ってよいでしょう。

ステアリン酸Mg、微粒酸化ケイ素、ショ糖エステル、クチナシ色素などはいわゆる添加物といわれるもので、錠剤の割れを防いだりする目的で添加されています。

ちなみにソルビトール、アスパルテーム・L_フェニルアラニン化合物、アセスルファムK、スクラロースは人工甘味料に分類されます。甘味料と聞くと虫歯になる印象を持つ方も多いでしょうが、ソルビトール、アスパルテーム・L_フェニルアラニン化合物、アセスルファムK、スクラロースはキシリトールと働きが似ていて、虫歯予防に役立つことが分かっています。ただ、一度に大量に摂るとお腹が緩くなることがあるのでタブレットの食べすぎには注意しましょう。

フリスクとミンティアは口臭の対策になる?

効果はマスキングのみ

結論からいうとフリスクとミンティアに口臭を消す効果は「ほぼ期待できない」と考えてください。フリスクやミンティアが持つ口臭予防効果は「マスキング効果」のみになります。

マスキングとは、ミントなどの香料に含まれる香りを口臭の上に被せることで、もともとの臭いを感じなくさせる効果です。先述した通り、口臭の主な原因は口内の細菌です。口臭の原因が取り除かれてはいない状態で別の臭いを上から被せても、効果はあくまで一時的なものになります。

例えば、生ごみが溜まって悪臭がしているキッチンの三角コーナーに芳香剤をかけるようなイメージです。芳香剤の良い香りがしている間は悪臭が消えたように感じますが、すぐに芳香剤の香りは薄れ、再び悪臭がします。

臭いを消すには悪臭の根源である三角コーナーの生ごみをキレイに掃除するしかありません。また、フリスクとミンティアを食べすぎることで、逆効果になることもあるため注意点が必要です。

口臭と混ざることも

口内の細菌によってつくり出された揮発性硫黄化合物(VSC)は硫化水素(卵が腐った臭い)、メチルメルカプタン(魚や野菜が腐った臭い)、ジメチルサルファイド(生ごみの臭い)を発生させています。その状態でフリスクやミンティアを口にすると、口内でミントの香りと口臭が混ざり合って、より強い悪臭に変化する可能性があります。

おすすめのタブレット

一時的であっても、口臭の対策にタブレットを活用したい時におすすめの2商品をご紹介します。

フリスク クリーンブレス

フリスククリーンブレス

クリーンブレスはフリスクの数あるラインナップの中でも口臭が気になる人を対象にしたアイテムです。3層構造の中間層に緑茶抽出物を配合した大粒タイプで「30分息キレイ」を売りにしています。

公式サイトによると54名を対象とした調査を実施し、緑茶成分を配合したタブレットと配合していないタブレットを比べて、統計的に優位性が確認されたと記載されています。

※2017年 製造元による調査。緑茶抽出物を配合したタブレット(シュガーレス)を3粒連続して摂取し、緑茶抽出物を配合していないタブレット(シュガーレス)と比較して摂取直後から30分後まで口中の揮発性硫黄化合物濃度を測定。その結果、緑茶抽出物を配合していないタブレットと比較し、統計的に有意に高い減少率を確認した。調査対象者:54名(男性23名 女性31名、年齢:18~58歳(平均年齢36.8歳)

フリスク クリーンブレス公式サイトより引用

  • <商品概要>
  • ・商品名:フリスク クリーンブレス
  • ・ラインナップ:フレッシュミント、ストロングミント
  • ・容量:35g

ミンティア ブリーズクリアプラス

ブリーズクリアプラス

ミンティアの中で口臭の対策に選ぶなら「ブリーズクリアプラス」がおすすめです。こちらも粒が大粒で持続性の高さが売りになっています。ミントはもちろんのこと、緑茶ポリフェノールとユーカリフレーバーが配合されています。ただしこちらはオフィシャルサイトを探しても、エビデンスに関する記載は見つかりませんでした。

  • <商品概要>
  • ・商品名:ミンティアブリーズ クリアプラス
  • ・ラインナップ:マイルド、シャープ
  • ・容量:22g

正しい口臭予防

正しい口臭予防

繰り返しになりますが、フリスクやミンティアなどのタブレットは一時的に臭いを隠す可能性はあれど、口臭を解消することはできません。

口臭を消すためには、口内にある臭いの元(VSCや細菌)をできるかぎり取り除くことが原則です。ここでは正しい口臭予防のポイントを解説します。

歯間をきれいにする

口臭の原因物質であるVSCを産出する細菌の多くは嫌気性菌(酸素が苦手な細菌)なので、“歯と歯の間”といった酸素の少ない狭い隙間を好んで生息しています。

口臭を予防するためには、この”隙間”を狙って対策するよう心がけてください。毎日の歯ブラシに加え、デンタルフロスや歯間ブラシなどの歯間清掃器具を併用しましょう。

舌の汚れにも注目

他にもVSCが多く作られるのが、舌の上です。舌の上では「舌苔(ぜったい)」と呼ばれる付着物の中に、VSCを産出する細菌が生息しています。

舌の表面に“白い苔のような汚れ”が目立つ場合は、柔らかいガーゼや専用の舌クリーナーで丁寧に落とすと口臭を抑えることができます。ただし、舌のケアはやりすぎると舌を傷めてしまう恐れがあるため舌苔が目立つときのみか、定期的に行う場合でも1日1回にとどめましょう。

舌苔の取り方と予防法を解説。舌の白い汚れは口臭の原因に >>詳しく読む

口の乾燥を防ぐ

口臭を防ぐ2つめのポイントは、口の乾燥を防ぐことです。唾液の分泌は1日の中にリズムがあり、朝起きた時や空腹時、さらに疲労がたまる夕方以降などに唾液が少なくなる傾向があります。

口の乾きやネバつきを感じたら、「うがいをする」「水分を補給する」などして口内の乾燥を防いでいきましょう。

唾液の分泌をうながすためには、「よく噛んで食べること」も大切です。献立のなかに歯ごたえのある食品を1品加えるなど、日々の食事も工夫しましょう。

腸内環境を整える

腸内で発生した臭いが口から出て口臭になるケースでは、腸内環境の改善が有効な対策となります。胃腸をいたわり、善玉菌を増やす食品を摂るようにしましょう。

腸内が原因のうんちのような口臭は、内側から対策がベスト! >>今すぐ実践

まとめ

使い過ぎには注意

フリスクとミンティアはあくまで一時的に口臭を隠す緊急用か、眠気覚まし、リフレッシュを目的とした使用に留めておいてください。口臭を悪化させないためには、ご紹介した正しい口臭予防を実践し、定期的に歯科医院でクリーニングを行うことが重要です。

また、口臭には体内のトラブルに起因するケースもあります。規則正しい生活と、バランスのよい食事、適度な運動など、口の中だけではなくカラダ全体の健康を意識した生活を心がけるようにしましょう。

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