女性の口臭の原因と治し方とは?口が臭い女にならないためのおすすめケア

「口臭がひどいのはおじさん」と思い込んでいる女性の皆さん!実は女性の方が、ホルモンバランスの影響で口臭が発生しやすいことが調査により明らかとなっています。

2019年に実施された口臭測定器を用いての調査で、周囲が臭いと感じるレベルの口臭基準値をオーバーしていたのは、男性8.3%に対して女性が17.9%となんと2倍以上!

さらに、40代~60代の中高年男性よりも20代~30代の女性のほうが基準を超えている比率が高く、おじさんよりも若い女性のほうが口が臭いという意外な事実がわかりました。また40代以上の女性も約4人に1人が基準値を超える口臭レベルとなっており、全体的にも女性の口臭が深刻であることを示しています(※)。

(※:ブレス・ハザードプロジェクト「口臭白書2019」)

しかも、女性は男性よりも他人のニオイに敏感。友達や同僚に「あの人、息が臭い」なんて思われていたら最悪ですよね。

そこで、今回は「口が臭い女」にならないために、「女性の口臭の治し方」というテーマで女性に特徴的な口臭の原因と種類、簡単に実践できるおすすめの口臭ケアを分かりやすくご紹介します。

「歯磨きしても口が臭い」「口臭が気になって人と話せない」と悩んでいる女性の方はぜひ最後までお読みください。

女性の口臭の原因

女性の口臭の原因

女性に特徴的な主な口臭の原因として、女性ホルモンやダイエットの影響による唾液の減少と、便秘による腸内環境の悪化があげられます。

女性ホルモンの影響

女性特有の口臭の原因は、多くが女性ホルモンの影響によるものです。

生理前や生理中だけでなく、妊娠中や更年期など女性ホルモンのバランスが変動する時期は、口臭がきつくなります。

1.生理前や生理中

女性ホルモンの一つである「エストロゲン」は、唾液の分泌量を調整する役割もあります。

エストロゲンは生理前や生理中に分泌量がもっとも少なくなるため、この時期は唾液の量も減少。唾液の分泌が減って口の中が乾燥した状態になると、口腔内の細菌が増殖しやすくなります。

唾液が減少し口の中が乾燥する「ドライマウス」は男性よりも女性のほうが発生しやすく、女性ホルモンの減少が影響していると考えられています。

さらに、エストロゲンが減少する生理前・生理中は体温が上昇するため、ますます口の中がカラカラに。こうして口腔内で細菌が増えて悪臭ガスが発生し、息とともに悪臭として体外に放出されます。

2.妊娠中

妊娠中も口臭が悪化します。女性ホルモンのバランスが変化して唾液の量が減少するだけでなく、唾液自体の質がアルカリ性から酸性へと変わります。唾液が酸性に傾くと虫歯ができやすくなり、穴が空いた歯の中に食べかすが残って腐敗し、口臭が発生します。

口臭がひどくなる理由の1つに「歯周病」がありますが、エストロゲンには歯周病の原因となる細菌を増やす特徴も。また、同じく女性ホルモンの1つである「プロゲストロン(黄体ホルモン)」は、歯肉の炎症反応を強くします。

この2つの女性ホルモンが妊娠中期~後期に増加し、つわりの影響でしっかり歯磨きができなくなるという要因も加わって「妊娠性歯肉炎」の発症リスクが高まります。歯肉炎を放置しておくと、悪化して歯周病に移行。ドブのような臭いの口臭を発生させます。

3.更年期

「更年期」は、閉経を挟んだ前後の10年間を指し、一般的に40代半ばから50代半ば頃とされています。

更年期は唾液の分泌量を調整する女性ホルモン「エストロゲン」が大幅に減少するため、唾液の分泌量も大幅に低下。口腔内がカラカラに渇いたドライマウス状態となり、口臭の原因となる細菌が増えます。

ダイエット

体重を気にしてダイエットに励む女性も多いと思いますが、実はそのダイエットこそが口臭悪化の要因になっている場合も!

口臭がひどくなる原因の一つに、舌の上に発生する白い苔状の「舌苔(ぜったい)」と呼ばれるものがあります。舌苔は口内の細菌の死骸や食べかす、口の中の粘膜が剥がれ落ちたものなどが舌の上に堆積したもので、口の中の細菌が大量に含まれています。通常は、食事をする際に舌の表面と上あごがこすれることで剥がれ落ちます。

しかしダイエットのために食事制限をしていると、食べ物を摂取する量が減って咀嚼があまり行われないため、舌苔が取れません。また、ダイエットのために野菜ジュースやヨーグルトなど柔らかい食べ物ばかりを摂ることも、噛む回数を減らす原因になります。
噛む回数が減ると唾液が十分に分泌されず、口の中が乾いて細菌が増殖。舌苔の付着と口腔内の乾燥が重なることで、ドブ臭いニオイや生ゴミのようなニオイの強烈な口臭として、呼吸と共に排出されるのです。

また、食事制限で糖質を減らす食事が続き体が飢餓状態になると、体内で脂質が分解される際に甘酸っぱい臭いの「ケトン体」が生成されます。ケトン体は肺から放出され口臭となるだけでなく、汗にも影響するため体臭の原因にもなります。

便秘・腸内環境の悪化

便秘は男女共通の症状ですが、女性のほうが男性よりも悩んでいる人の割合は多いです。

女性は男性よりも腹筋の力が弱いことに加え、排卵後や妊娠中に増加するホルモンが腸の活動に影響することもあり、便秘が発生しやすい体質であると考えられます。

便秘になると食べた物が長時間滞留するため、腸内で腐敗が進みうんちやドブのような悪臭のガスが多く発生します。悪臭のガスは腸から血液の中に吸収され、肺に辿りついた後に呼吸とともに排出され口臭となります。
また便秘により悪玉菌も発生しやすくなるため、腸内環境が悪化してより悪臭成分が発生しやすくなります。

腸内が原因のうんちのような口臭は、内側から対策がベスト! >>今すぐ実践

女性の口臭の治し方

女性特有の口臭の原因に応じた、おすすめの口臭ケアをご紹介します。

唾液の分泌を増やす

女性特有の口臭の原因は、多くが女性ホルモンの影響による口腔内の乾燥によるものです。

そのため、唾液の分泌量を増やして口の中を潤すことで、口臭改善が期待できます。

簡単に唾液の量を増やせる方法を3つご紹介しますので、口臭が気になる人はぜひ実践してくださいね。

唾液を多く分泌する方法

1.よく噛んで食べる

噛む回数を増やすことで、唾液の分泌が促されます。食事の際は、適度な歯ごたえがあるものを1品加えましょう。
ガムを噛むのもおすすめです。市販されているガムの中には、一般的なガムよりも硬めで噛み応えがある歯科専用ガムもあります。キシリトールが50%以上配合されているものには、口臭の原因となる歯垢(プラーク)を防ぐ効果も!

2.こまめに水分補給をする

口臭ケアで肝心なのが、口の中を乾燥させない事です。
特に朝食後は200~300ml程度の水を飲むと、唾液が大量に分泌されて口臭を予防できます。また、寝る前にコップ1杯分の水を補給しておけば、寝起きの口臭が軽減。
唾液の分泌促進のために補給する際はジュースやコーヒー、お茶などの糖分や炭酸、カフェインを含む飲み物は避けましょう。

また、十分に水分を摂ることは便を柔らかくすることで便秘の改善にもつながります。便秘の改善のためには、1日あたり1.5リットル以上の水分補給がおすすめです。

3.舌を動かすエクササイズを行う

舌をしっかりと動かすことで唾液の分泌量が増加し、口臭を予防します。「舌回し運動(ベロ回し運動)」は唾液の分泌量が増えるだけでなく、顔のたるみ改善や免疫力アップ効果にも期待大!

<舌回し運動のやり方>

①口を閉じた状態で、歯茎の表面に沿って大きく円を描くように、舌を根元からゆっくり動かす
②右回りに20回、左回りに20回を1セットとして、1日3セット行う
※最初は少ない回数から始めて、痛みを感じたらすぐに中止してください。顎関節症の人は症状を悪化させる恐れがあるため控えましょう。

基礎代謝を向上させる

ダイエットをする際は過度な食事制限に頼らず、必要な栄養素を摂取しつつ体の基礎代謝を上げるようにしましょう。

適度な運動により筋肉を付けることは基礎代謝を上げることにつながります。

またストレッチは自律神経を整えて低体温を防ぐだけでなく、血流の改善による代謝の向上を図ることもできます。

便秘を解消し、腸内環境を改善する

口腔内のケアを行っても口臭が改善しない場合は、腸内環境の悪化が原因となっている可能性があります。

便秘に悩んでいる方は、お通じの改善を目指しましょう。便を柔らかくして消化吸収を穏やかにする水溶性食物繊維を多く含む食べ物を摂ることや、適度な運動が便秘の解消に繋がります。

そしてヨーグルトなど善玉菌を増やすための食べ物を摂ることで腸内環境を改善し、悪臭成分の発生と便秘を防ぐようにしましょう。

口内のケアは万全でも口臭が…多くの女性を悩ませる原因とは? >>詳しく見る

女性だけじゃない!口臭がひどくなる原因はほかにもあった!

女性特有の口臭についてお伝えしたところで、次は男女関係なく発生する口臭についてです。ひとくちに「口臭」と言っても、ニオイの原因によって種類が異なります。

口臭原因の大きな割合を占めるのが、歯肉炎や歯周病、虫歯(う蝕)といった口腔内のトラブル。

しかし、口の中をケアしても口臭が改善しない場合は胃や内臓の不調や病気が隠れていることも…。口臭の原因を見極めて適切な対策をとることで、臭いを改善できます。

生理的口臭

起床時や空腹時、緊張した時に強くなる口臭が「生理的口臭」。誰にでも発生する口臭で、口の中が渇いた状態の時に臭いが強くなります。
寝起きの口が臭くなる理由は、寝ている間に口の中が乾燥して細菌が増殖し、悪臭ガスを発生させるから。空腹時の口臭は、すい臓の膵液(すいえき)が胃で分解されて発生する臭いガスが、息とともに体外に排出されるためです。
また、緊張した時も唾液の分泌量が少なくなるため、口臭が強くなります
生理的口臭は、食事や水分補給をしたり、歯を磨いたりすることでニオイが軽減するのが特徴です。

食べ物・嗜好品による口臭

ニンニクやニラ、ネギ、ショウガなど、においが強いものを食べた後に発生する口臭です。ほかにもアルコールやコーヒー、タバコも口臭を悪化させます。歯磨きや時間の経過によって解消されるため、深刻にとらえる必要はありません。

心因的口臭

口臭測定器などを使って口臭を測定しても口臭が認められないにも関わらず、本人は「口臭がある」と思い込んでしまうことです。「自臭症(じしゅうしょう)」や「自己臭症(じこしゅうしょう)」、「自己臭恐怖症」とも呼ばれ、状態によっては心理的な治療が必要です。

病的口臭、内臓の不調

虫歯(う蝕)や歯周病といった口の中の病気のほか、胃、肝臓・腎臓、腸など内臓の不調や病気が原因で口臭がひどくなることがあります。

口の中の病気

歯周病や虫歯といった口腔内の病気は口臭の主な原因となります。

発生を予防するために欠かせないのが、丁寧な歯磨きです。食べかすなどの磨き残しによって発生した細菌のかたまりである歯垢(プラーク)は、約2日間で石灰化して歯石に変化します。歯石の表面はザラザラしているため細菌が繁殖しやすく、虫歯や歯周病、口臭を悪化させる原因に。

歯石は石のように硬く歯にこびりついているため、歯磨きなどのセルフケアでは落とせません。定期的に歯医者へ行って健診を受け、歯石除去や歯のクリーニングを行うことで、歯周病にかかるリスクを軽減できます。

内臓の不調

虫歯や歯周病などのトラブルがないにも関わらず口臭が改善されない場合は、内臓の不調が原因となっている可能性があります。

体の中で悪臭のガスを発生させないよう、胃腸をいたわり腸内環境を整える食事や生活習慣を取り入れましょう。また胃腸のほか肝臓などの隠れた病気のサインとなっている可能性も疑い、かかりつけ医に相談することもおすすめします。

体の内側から対策して、口臭への不安を払拭する方法 >>今すぐ実践

万全の口臭ケアで爽やかな毎日を!

万全の口臭ケアで爽やかな毎日を!

服装やヘアスタイル、ネイルなど外見をキレイに整えていても、しゃべった瞬間にひどい口臭がしたら相手から幻滅されることは避けられません。

女性の口臭は生理や妊娠、更年期など女性ホルモンの変動に影響される部分が大きく、ある程度は仕方ないもの。しかし、適切な口臭ケアを実践すれば、ちゃんと改善できます。口臭予防のカギは、口の中を乾燥させないこと!そのためには唾液の分泌量を増やすことが肝心です。

口臭を予防することは、口腔内や腸内をはじめとした体内の環境を整えることでもあります。将来的な歯や体の健康のためにも、今回ご紹介した口臭予防・対策法を毎日の習慣にとり入れてみてください。

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