子供の口臭がひどい...口からうんちの臭いや酸っぱい臭いがする原因と治す方法

子供と顔が近づいた瞬間、口からうんちの臭いや酸っぱい臭い、ドブのようなひどい臭いがして驚いたことはありませんか?

実は、子供の口臭に悩んでいる親御さんは少なくありません。しかしデリケートな問題のため、なかなか人には相談しにくいですよね。子供の口が臭いと感じて「もしかして病気が原因?」と気になってしまいネットで解決法を探しても、情報がありすぎて何が正しいのか分からない…と困っている方も多いのでは?

ひと口に「子供の口臭」と言っても、うんちの臭いや、酸っぱい臭い、アンモニア臭、ドブ臭、卵が腐ったような臭いなど、種類はさまざまです。それぞれ発生する原因が異なるため、治すための方法も違ってきます。

今回は「子供の口臭の原因と治し方」をテーマに、おもに2歳~3歳の幼児から小学生の口臭の原因やおすすめのケア方法を分かりやすくご紹介したいと思います。子供が口臭のせいで傷つかないようにするためにも、今すぐ対策しましょう!

子供の口臭の原因

子供の口臭の原因

子供の口臭の原因は、歯の磨き残しや舌の汚れ、虫歯といった口内環境に起因するものが多くを占めます。そのため、正しい歯磨きの方法を教えたり、親御さんが仕上げ磨きをしたりすることで改善することがほとんどです。

しかし、口の中のケアを行って口臭が改善しない場合は、体の内部に原因が存在する可能性があります。臭いの種類別に原因を解説いたします。

うんちの臭い

子供の口からうんちやおならのような臭いがする時に考えられるおもな原因は、腸内環境の乱れや便秘によるものです。

腸内環境の乱れ

腸内環境の乱れ

肉や魚、卵などの動物性タンパク質や脂質が多い食べ物に偏った食生活を送ると、腸内に悪玉菌が増加。

腸内にある食べ物のカスを悪玉菌が分解し、便特有の臭いである「インドール」や「スカトール」という悪臭成分を発生させます。

悪臭成分を含んだガスは腸から血液に溶け込んで全身を巡り、肺に辿りつくと呼吸とともに口から外に排出され口臭になります。

これが、うんち臭い口臭の正体「呼気口臭」です。口がうんち臭い場合の原因は、腸内に潜んでいるのです。

便秘

便秘になると直腸に長い時間うんちが残った状態が続き、悪臭のガスが大量に発生。「呼気口臭」により排出される口臭も増えることになります。

悪玉菌も増えやすくなり、腸内環境の乱れにもつながります。腸内環境が悪化すると便秘になりやすくなるため、悪循環となってしまいます。

主に小学生の子供はうんちをすることに「恥ずかしい」という意識を抱きがちなため、学校で便意を催しても我慢することが少なくありません。学校で排便を我慢することによって便がたまり、たまった便が直腸を広げて便意を感じさせにくくなるという、便秘の悪循環が起きます。

腸内が原因のうんちのような口臭は、内側から対策がベスト! >>今すぐ実践

ドブのような臭い、卵や魚が腐ったような臭い

ドブ臭い口臭の原因は、主に口の中や体の中で発生する「揮発性硫黄化合物」によるものです。

腸内環境の乱れ

腸内環境の悪化はドブ臭いにおいにも繋がります。腸内で発生する悪臭成分には、ドブのような臭いを発する揮発性硫黄化合物も含まれます。

歯磨きが不十分

歯磨きが十分でなく、歯に歯垢(プラーク)がこびりついている場合も、ドブのような口臭がします。歯に磨き残しがあると、食べかすなどをエサにして口腔内に細菌が増殖。細菌の塊である歯垢(プラーク)を作ります。歯垢はガスを発生させて、ドブ臭の口臭を発生させるのです。

口呼吸・ドライマウス

口呼吸によって口内が乾燥し、唾液の量が減少する「ドライマウス」も口臭の原因となり、近年は子供にも増加しています。

唾液には細菌の繁殖を抑えて口内環境を清潔に保つ役割がありますが、口呼吸をすると口の中が乾燥して唾液の量が減少し、細菌が繁殖。この細菌の塊が歯垢(プラーク)や舌に付着する舌苔(ぜったい)となり、ひどい悪臭を放ちます。歯垢や舌苔といった細菌が増えると、口臭だけでなく虫歯や歯肉炎になる危険性が高まります。

子供が口呼吸をする原因には、
・口回りの筋力が弱くて「お口ポカン」状態になっている
・風邪やアレルギー性鼻炎による鼻づまり、アデノイド(咽頭扁桃)が肥大して鼻の通りが悪くなっている
・姿勢が悪く、肺へ空気が効率的に送られないために口での浅い呼吸が増える
・ストレス
などが挙げられます。

膿栓(のうせん)

膿栓は「臭い玉(においだま、くさいだま)」とも呼ばれる白や薄黄色をした粒状の塊で、潰すとドブのようなひどい臭いがします。

膿栓の正体は、死んだ免疫細胞や食べ物のカスなどが喉の奥にある扁桃腺の(へんとうせん)のくぼみに溜まったものです。子供・大人関係なくできるもので、通常は食事の際に自然に喉の奥へ流れていきます。

口の中が乾燥すると、細菌が増え膿栓も発生しやすくなります。

副鼻腔炎

卵や魚が腐ったようなひどい悪臭がする場合は、副鼻腔炎を疑った方が良いかもしれません。

副鼻腔とは鼻の周りの骨にある空洞で、粘膜に覆われています。この部分が炎症を起こした状態が副鼻腔炎で、適切に治療すれば通常1~2週間程度で治ります。 しかし、放置しておくと副鼻腔炎が慢性化。常に鼻づまりの状態になるだけでなく、鼻汁や膿が副鼻腔内に溜まって悪臭を放つようになり、口臭として排出されるようになります。

酸っぱい臭い

胃が悪い時に発生しやすいのが、酸っぱい臭いの口臭です。

胃のトラブル

子供がストレスや疲れを感じて胃の調子が悪くなっていたり、風邪をひいて消化が滞っていたりすると、食べ物が胃の中で発酵して腐敗し始めます。胃の中で発酵が始まると酸っぱい発酵臭が血液に溶けて肺に送られ、息をするたびに酸っぱい臭いの口臭を発生させます。

また、胃の内容物や胃液が食道や口に逆流して上がってくる逆流性食道炎により、胃液の酸っぱい臭いが口臭となるケースもあります。

アンモニア臭

口臭がアンモニア臭の場合は、肝機能や腎機能の低下が疑われます。

肝機能や腎機能の低下

肝臓は体内に摂り込まれたさまざまな有害物質を分解し、無害化します。その途中でアンモニアが生成されますが、健康な状態であれば肝臓内で無害な尿素という物質に変わります。しかし肝機能が低下していると、アンモニアが分解されないまま血液中に溶け込んで全身を巡ることに。ツンと鼻につくアンモニア臭の口臭を発生させるだけでなく、体臭もアンモニア臭くなります。

また腎機能低下による尿毒症も、同様に口からアンモニア臭を発する原因となることがあります。

子供の口臭ケアは家族で一緒に

口臭ケアは家族で一緒に

子供の口臭に気付いたら、ご家族で一緒にケアを始めることが大事です。

子供自身で十分なケアをすることは難しく、何もしないと成長してからも口が臭い状態が続いてしまう可能性も考えられます。子供の将来のためにも早期に口臭ケアを行いましょう。

腸内環境の改善

腸内環境をサポート

うんち臭い、ドブ臭い口臭を改善するには、腸内の環境を整えることが重要です。

日々の食事の中で悪玉菌を増やす動物性タンパク質を控え、納豆やヨーグルトなどの発酵食品を取り入れて善玉菌が働きやすくなるよう腸内環境を整えてあげましょう。

納豆などが苦手な子供には乳酸菌飲料を飲ませてあげるのもおすすめです。そのときに善玉菌のエサとなるオリゴ糖・食物繊維も一緒に食べさせることがポイントです。

親にも子供にもおすすめ、内側からの対策で口臭への不安をなくす方法 >>詳しく見る

便秘の解消

便秘の解消には、食物繊維の摂取が有効です。

毎日しっかりと朝食を摂ることも、便秘解消のためには欠かせません。子供の朝ごはんには、食物繊維が多いサツマイモや海藻、切り干し大根を使ったメニューの他に、りんごやバナナなどのフルーツをプラスしても。また少量のオリーブオイルをサラダやスープに加えれば、腸の動きを良くしてくれます。

また、便秘は口臭だけでなく記憶力の低下や腸の疾患を引き起こす原因にも。子供の排便ペースを観察して、便秘気味であれば解消できるようにサポートしましょう。

口呼吸の改善

口呼吸を改善するには、舌や口周りの筋肉をつけることが重要です。アレルギー性鼻炎やアデノイド肥大などの症状がある場合は、耳鼻咽喉科で相談をしましょう。

よく噛んで食べる

歯ごたえがあるレンコンや切り干し大根などの根菜類を使った煮物、玄米といった和食中心の献立だと、よく噛んで食べるくせがつき顎の筋力が鍛えられます。おやつも、干し芋やとうもろこし、リンゴ、梨などの歯ごたえがあるものがおすすめです。

風船を膨らませる

風船を膨らませることで、口周りの菌育を鍛えることができます。同じように、シャボン玉を膨らませたりハーモニカを吹いたりといった遊び感覚でできるトレーニングも、長続きしやすいのでおすすめです。

あいうべ体操をさせる

あいうべ体操は、「みらいクリニック」の今井一彰先生が考案した舌や口まわりの筋肉をトレーニングする方法で、口呼吸の改善につながる効果があります。

小学生の子供はもちろん、乳歯が生えそろってくる2歳半~3歳ごろから顎の訓練を兼ねて始めるのもおすすめです。

【あいうべ体操のやり方】

あいうべ体操のやり方

声を出さずに「あ~」「い~」「う~」「べ~」と大きく口をゆっくり動かします。

回数の目安は食後に10回、一日に30回です。

あいうべ体操は口内の健康だけでなく、筋肉を使うことによる顔のたるみ改善などの効果も得られますので大人にもおすすめです。ぜひ親子で一緒にやってみましょう。

鼻づまりの原因を治療する

アレルギー性鼻炎による鼻づまり、アデノイド肥大などの症状がある場合は、耳鼻咽喉科で診断を受けましょう。適切な治療により鼻づまりが改善し、口呼吸による口臭が解決することがあります。

また骨格や歯並びが口呼吸の原因になっている可能性もあるため、気になる場合は専門医に相談してみることをおすすめします。

丁寧な歯磨きの習慣付けと仕上げ磨き

丁寧な歯磨きの習慣付けと仕上げ磨き

毎食後、丁寧に歯磨きを行って確実に歯垢を除去することがポイント。歯垢が歯に残った状態が続くと、口臭が悪化するだけでなく虫歯や歯肉炎、歯周病を発症するリスクが高まります。口に合ったサイズの歯ブラシや歯間ブラシを使って、口臭防止に効果的な歯磨きをしましょう。

十分な歯磨きが行われず歯肉炎を発症した場合、初期の段階では痛みがないため、子供自身が異変を訴えることはありません。保護者が歯茎の状態を見て確認することが、歯肉炎の発症や進行を止めることに繋がります。

特に幼児期は、自分で歯磨きができるようになっても磨き残しが多いです。子供が自分自身で丁寧なブラッシングができるようになるまでは、正しい歯磨きを教えることも兼ねて、仕上げ磨きできれいにしてあげると安心です。

仕上げ磨き

小学生になったあたりで仕上げ磨きをやめてしまうケースが多いと思いますが、歯の生え変わりが進む9歳~10歳ごろまでは磨き残しが無いかをチェックし、磨いてあげることをおすすめします。実は、大人でも正しく歯磨き出来ている人は少ないのです。親子で正しい歯磨きの方法を覚えて、ゲーム感覚でお互いにチェックしあえば、自然に口臭ケアができます。

また、口臭がひどいとマウスウォッシュを使いがちですが、2歳~3歳ごろの幼児期は薬用成分を口の中全体に行き渡らせて丁寧にうがいを行うことは難しいため、効果を十分に得ることができません。

まずは歯磨きの習慣付けや仕上げ磨きを優先し、マウスウォッシュはが子供が大きくなってから歯磨きの補助的に使用することが望ましいでしょう。

胃の調子を整える

ストレスや疲れが胃の調子が悪くなる原因になっていないか、気にかけてください。また脂っこいものを多く食べたり、食事の際によく噛まないと胃に負担がかかり消化に影響しますので、注意が必要です。

胃の調子が悪い時は消化に良い食材を選び、胃も休ませるようにしましょう。

副鼻腔炎の治療

副鼻腔炎が疑われる場合は、耳鼻咽頭科で適切な治療を受けることで改善されます。風邪を引いた後も黄色っぽく粘り気のある鼻水が止まらない場合には、受診することをおすすめします。

肝機能や腎機能について診断を受ける

アンモニア臭の口臭がする場合は肝機能の低下や、腎機能低下による尿毒症の可能性が疑われます。まずは小児科を受診して医師の指示を仰いでください。治療が必要な場合は、専門医を紹介してもらえるでしょう。

口臭の原因を体の中からブロック

口臭の原因を体の中からブロック

改善策に取り組んでも口臭に変化が見られないときは、サプリメントの活用がおすすめです。

口臭に関するサプリメントの中でも特におすすめなのは、マッシュルームから抽出したシャンピニオンエキスが主成分のものです。シャンピニオンエキスは長い間食経験を重ねたキノコ由来の成分で、小さな子供にとっても安心安全な食品素材です。

このシャンピニオンエキスには、腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスを整える働きがあり、腸内で発生する腸内腐敗ガスを抑えます。腸内腐敗ガスが抑えられれば、腸壁から血液中にとり込まれるガスも少なくなるため、結果として口臭が和らぐのです。

介護施設や病院など過酷な臭いに悩む環境でも活用され、その効果の高さから一般向けにも活躍の場が広がった成分です。

サプリ(粒状)の状態で子供に与えても問題ありませんが、つぶして粉状にしてからお味噌汁などにまぜれば、本人に気づかれることなく口臭ケアを行うこともできます。幼児期は食経験が浅いため、少量からお試しくださいね。

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子供の口臭ケアのために、親ができること

子供の口臭ケアのために、親ができること

わが子の口臭に気付いた時、「口臭が原因でいじめられたらどうしよう」と心配になる親御さんがほとんどではないでしょうか。

ある意味、子供同士の世界は大人よりもシビアです。特に小学生の子供たちは思ったことをストレートに口に出してしまうため、友達同士のやり取りの中で何気なく言われた言葉によって傷つけられることがあります。たった一言が、その後の性格形成や人生に影響を与えることもあるのです。

同様に、子供の口臭が気になってもストレートに指摘するのは絶対にやめましょう。「親子だから大丈夫」と思っても、子供にとっては他の人に息が臭いと指摘されたことがトラウマとなり、必要以上に口臭を気にするようになります。子供の心は、大人が思う以上に繊細だという事を念頭に置いたケアが必要です。

わが子が傷つけられるのを防ぐためにも、子供の口臭に早く気付き、すぐに原因を探って改善することが重要です。

子供の口臭に早く気付くためには、日々のふれあいが欠かせません。口臭の種類によっては、何らかの病気が原因で治療が必要な可能性もあります。わが子の異変にいち早く気付くためにも、毎日のコミュニケーションを大切にしたいですね。

子供の口臭Q&A

子供の口臭で悩む親御さんに向けて、よくある疑問をQ&Aでまとめました。将来的にお子さま自身で口臭ケアができるよう、手助けしてあげましょう。

  • 1.子供の口臭がひどいです。原因を教えてください。
  • 子供の口臭は、多くが口の中に原因があると考えられています。しかし、歯磨きを丁寧に行ったり歯科クリニックに定期的に通ったりしても口臭が続く場合は、体の中に原因がある可能性があります。具体的には、腸内環境の乱れや胃のトラブルなどが考えられます。
  • 2.小さいうちからマウスウォッシュを使わせても大丈夫でしょうか?
  • 2歳~3歳ごろの小さい子供はマウスウォッシュの薬用成分を口の中に満遍なく行き渡らせることが難しいため、効果を最大限得られないでしょう。4歳~5歳になり、うがいがしっかりできるようになってから使うことをおすすめします。
    またマウスウォッシュの一時的な効果だけでなく、丁寧な歯磨きの習慣付けや仕上げ磨きによる補助や食生活・生活習慣の見直しによる体の内側からの対策を行ったほうが、将来的にお口の健康に良い影響を与えることができるでしょう。
  • 3.口臭がうんこくさい場合は、どのような対策が有効ですか?
  • 腸内に悪玉菌が多いと腸の中で腐敗臭が作り出され、うんちが臭くなります。そうすると、体内への取り組み口である腸壁から腐敗臭が血中に取り込まれ、肺を通してうんこくさい口臭になるのです。
    「善玉菌を増やす食品」や「善玉菌のエサとなるオリゴ糖・食物繊維」を毎日の食事に取り入れて、お子さまの腸内環境を整えてあげましょう。腸内で発生するニオイを抑えるシャンピニオンエキス入りのサプリメントを一緒に取り入れると効果的です。

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