中学生・高校生特有の思春期口臭の悩み。主な原因と対策方法

思春期といわれる中学生から高校生にかけての時期は、身体が急激に発達するだけでなく、生活習慣も大きく変化するタイミングです。この時期には、心身と環境の変化によって思春期特有の口臭が発生することがあります。

口臭がひどくなる要因として、学校生活や人間関係などで知らず知らずのうちにストレスがたまり、自律神経が乱れることも関係しているといわれています。

子供の口臭は大人よりもデリケートな問題です。学校などで口臭が気になり話すのが不安になったり、友達にからかわれたり、場合によってはいじめの原因になったりすることも。

今回は思春期に口臭がきつくなる原因と、口臭を治す方法についての知恵袋をご紹介します。ぜひチェックして、お子様の口臭改善にお役立てください。

  1. 目次

    1. 中学生・高校生に口臭が発生する原因
    2. 中学生・高校生の口臭対策&予防5選
    3. 中学生・高校生が口臭を治す方法に取り組むには限界がある
    4. まとめ

中学生・高校生に口臭が発生する原因

中学生の気になる口臭

中学生・高校生のお子さまに口臭が発生する原因は、大きく分けて口の中に原因がある場合と体の中に原因がある場合が考えられます。原因に合った口臭対策を行うために、まずは原因がどこにあるのか探っていきましょう。

1.歯磨きをこまめに行っていない

歯磨きをしなかったり磨き残しがあることによって、口の中のトラブルが発生することが多いです。ブラッシング不足で溜まった食べ物の残りカスなどが原因で虫歯や歯周病になると、そこから口臭が発生します。

また歯ブラシだけで歯磨きをしても、除去できる歯垢は60%程度と言われています。デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで、食べカスや歯垢をより取り除くことができます。

口の中の豊富なタンパク質が口腔細菌によって分解されることにより、さまざまなニオイ物質が発生しますが、歯周病では深い歯周ポケットが形成され、高いタンパク分解能を有する嫌気性細菌が増加し、より口臭がひどい状態になります。

また、舌の表面に蓄積した苔状の汚れも口腔細菌や剥離上皮細胞・血球成分などのタンパク質を多量に含んでおり、口臭の大きな原因となります。

2.口呼吸やストレスで口の中が乾燥している

口の中の唾液には粘膜保護・自浄・抗菌などの作用があり、口が常に開いていると口の中が乾燥するため唾液がうまく行き渡らなくなります。唾液の分泌が減少すると、細菌が増殖して口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物が多く生成されて、口臭が発生してしまいます。

口が開いてしまう原因としては、口元の筋力が弱いため口が閉じられないケースや、慢性的な鼻づまりが原因になっているケースがあります。

またストレスも、自律神経が乱れて唾液の分泌が減少する原因となる可能性があります。

3.よく噛んで食べていない

食生活が変化して、昔に比べると柔らかい食べ物を口にすることが増えています。噛むという行為は唾液の分泌を促すのですが、柔らかい食べ物はあまり噛む必要がないため唾液の分泌量が低下します。結果として、口の中で細菌が増えてしまい口臭の原因になります。

4.ホルモンバランスが乱れやすくなっている

10代になると第2次性徴がはじまり、性ホルモンの働きが活発になります。特に思春期の女子は第2次性徴による女性ホルモン急増の影響により、同じ時期の男子と比べて口腔内や腸内の状態の変調を来しやすいと言われています。口臭は体の異常サインなので、お子さまが悩み始める前に、親が早く気付いて口の中の健康維持をサポートしてあげる必要があります。

5.腸の働きが極めて不安定になりやすい

10代の思春期は体内のホルモンや身体つきの変化、生活習慣の乱れにより腸の働きが不安定になりやすく、腸内環境が非常に乱れやすい状態です。腸内細菌のバランスが崩れて悪玉菌が増殖すると、腸内の食べカスを分解し、「うんちの臭い」「おならの臭い」「ドブのような臭い」などと例えられる悪臭が大量に発生します。腸壁から吸収された悪臭成分は血液とともに体中をめぐり、その一部が肺でのガス交換で呼気となって排出されてしまいます。

お口のケアをしっかり行っても口臭が治らない場合は、体の中に原因がある可能性を考慮した方が良いでしょう。

口の中のケアで消えない、お子さまの口臭の原因は体の中に? >>詳しく見る

中学生・高校生の口臭対策&予防5選

中学生の口臭対策と予防に効果的な方法

思春期の中学生・高校生には様々な要因によって口臭が発生しやすいことが分かりました。ここでは、身体の変化と上手に付き合いながら、できるだけ口臭を発生させない適切なケアについてご紹介します。

1.口の中を徹底して清掃する

口臭対策のもっとも基本になるのは歯磨きです。口の中における臭いの発生には口腔細菌が関与しています。したがって、ブラッシングを主体とした口腔清掃の徹底を心がけるようにしましょう。ただ、人には必ず「磨きグセ」があります。磨き残しやすい場所を自分で把握することは難しいので、一度歯科医院でブラッシングの指導を行ってもらうとよいでしょう。

また、舌の汚れは毎朝1回歯磨きのついでに、舌の表面をゆっくりとブラシで回撫でるようにこすることで十分に防ぐことができます。ただし、舌の清掃を過度にやりすぎると舌乳頭(舌表面に見られる粘膜の突起)を痛める原因となるので注意しましょう。

2.虫歯や歯周病は歯科を受診する

虫歯や歯周病は放置していても治ることはないので歯科医院を受診しましょう。歯周病による口臭は歯周ポケットを3mm以内に改善し、歯肉の炎症が消失できれば口臭が解消するといわれています。

併せて処置して年数が経っている治療後のチェックや歯石の除去をしてもらうと、口臭が発生しにくい口腔環境を維持しやすくなります。

3.鼻づまりを解消する

鼻が詰まっていると、無意識のうちに口で呼吸をしてしまい口臭の原因になります。また、慢性的な鼻づまりは蓄膿症になるリスクも上がります。

蓄膿症になると、溜まった膿による悪臭が呼吸と一緒に外にでてしまうため口臭の原因になります。鼻炎が気になる場合は、耳鼻咽喉科の受診がお勧めです。抗菌剤・抗生物質の投与や外科手術により、炎症が消退すると口臭は軽減していきます。

4.唾液の分泌を促進する

過労・睡眠不足・緊張・ストレスなどによる唾液分泌の減少は、口の中の自浄作用を低下させ口臭を発生させる原因となります。したがって、規則正しい生活やバランスの整った食生活につとめ、十分な水分補給をするなど日々サポートしてあげてください。

また、よく噛んで食べることで口の周りの唾液腺が活発になります。食事には食物繊維が豊富で歯ごたえのある食材を使うと自然と咀嚼の回数も増えます。咀嚼回数の目標は20回。食べ物を水やお茶で流し込まないように注意してください。

5.腸内環境を整える食事やサプリメントを摂る

腸内で悪臭を発生させないためには、生活習慣を整えることとあわせて善玉菌を増やす食事を摂ることが大事です。ビフィズス菌や乳酸菌などの有用菌で構成される「プロバイオティクス」と有用菌を育てるオリゴ糖や食物繊維の「プレバイオティクス」を同時に摂取できる食事が望ましいです。

ただし、思春期の中学生・高校生はホルモンバランスの乱れやストレスにより腸内環境が悪化しやすい状態で、毎日の食事だけで改善することは難しいです。したがって、腸内環境を整える食事やサプリメント、必要があれば胃腸の働きを助ける薬で、親がお子さまの腸内環境の改善を手助けしてあげることがポイントです。

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中学生・高校生が口臭を治す方法に取り組むには限界がある

思春期のお子さまが口臭を治す方法に取り組もうとすると、あまりお金のかからない簡単な口臭対策に限られてしまいます。そのため、口臭が治らないまま悩み続けてしまう可能性があります。

また、臭っていても本人は気付きにくいのが口臭の特徴です。特に、子供が自分の口臭に気付くきっかけとして最も多いのは「友人からの指摘」です。大人になりきれていない思春期は思ったことをストレートに表現するので、学校などで「〇〇さん口が臭い」と突然言われて強い衝撃を受けることがあります。

思春期の友人関係はその後の人間関係の構築に大きく影響を与える可能性もあるので、そうなる前に親が早めに気付いて積極的に口臭ケアの知識を教えてあげたり、金銭面のサポートをしてあげたりすることが必要です。とはいえ、直接本人に「口が臭い」と伝えるとショックで心を閉ざしてしまう可能性があります。

そこでお勧めなのが、家族全員で口腔ケアに取り組む方法です。口腔内の健康状態は家庭や学校での生活環境が大きく影響するため、ご家族の介入は効果的であり、お子さまも傷つくことなく自然と口臭対策を受け入れられるでしょう。

まとめ

中学生・高校生の口臭対策のポイント

最後に、思春期である中学生・高校生の口臭対策のポイントをまとめます。

  • 1.中学生・高校生の口臭対策は、大人とは異なるのですか?

    思春期は性ホルモンの影響を受けやすく、特に女子は女性ホルモンの急増により口腔内の変調を来しやすくなっています。したがって大人以上に口の中の健康維持と異常の早期発見を促すことが重要です。

  • 2.口の中のニオイ対策はどのように行えばいいですか?

    口臭の原因である虫歯や歯周病の予防には歯面に付着したプラークの除去が重要なので、歯磨きが最も効果的です。しかし、ブラッシング方法がよく分からないまま歯磨きをしている場合も多いので、効果的な歯磨き方法を理解して実践してもらうようにする必要があります。

  • 3.体の中から口臭を治す方法を教えてください。

    思春期の体は腸の働きが不安定になりやすいので、腸内環境の改善が非常に重要です。適切な食事習慣の定着や腸内環境を整える食事・サプリメントでお子さまの腸内環境を整えていきましょう。

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繰り返しになりますが、口臭は体の異変サインです。心身ともにバランスを崩しやすいお子さまの小さな変化を見逃さないように優しく見守りつつ、口臭ケアのサポートをしてあげてくださいね。


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