臭い玉(膿栓)の取り方|口臭の原因となる、喉の奥の白い塊の正体とは?

歯磨きや舌磨きをしていても、ときどき喉の奥からイヤな臭いがする。そういった経験はありませんか?

それ、臭い玉(膿栓)が原因かもしれません。

臭い玉は喉の奥に溜まる悪臭の塊で、クシャミや咳をしたときにポロッと出てくることがあります。潰すとドブや下水のような悪臭がすることから、「臭玉・匂い玉・においだま・くさいだま)」などと呼ばれています。

この記事では喉に臭い玉ができる原因や口臭の元になる理由、取り方のコツや予防法などを解説いたします。

  1. 目次

    1. 喉の奥に白い塊が!その正体は臭い玉(膿栓)です
    2. 臭い玉が口臭の元になる理由
    3. 臭い玉ができる原因
    4. 臭い玉の取り方
    5. 臭い玉の予防が口臭対策につながる
    6. 臭い玉を除去しても口臭が治らない場合
    7. 臭い玉Q&A

喉の奥に白い塊が!その正体は臭い玉(膿栓)です

喉の奥にある白い塊は膿栓という

口を大きく開けると、喉の左右にコブのような組織が見えると思います。これを「扁桃(へんとう)」といいます。扁桃は、口や鼻から侵入してきた細菌を退治するリンパ組織で、表面には細菌をキャッチするための小さなくぼみ「陰窩(いんか)」が多数あります。

このくぼみの中に死んだ細菌や、剥がれ落ちた細胞、食べ残しのカスなどが溜まってできるのが臭い玉(膿栓)です。

鏡で確認する方法もありますが、あまり大きくない場合は隠れていて見えないことが多いです。

臭い玉が口臭の元になる理由

臭い玉が口臭になる理由

臭い玉(膿栓)には口臭の原因物質である硫化水素やメチルカプタンなどの揮発性硫化物を産生する細菌や、糞便臭を発するスカトールなど多数の悪臭成分が含まれていて、潰すととてつもなく不快なニオイがします(※)。

乾燥しやすい季節や環境では空気中に塵や埃が舞うため、呼吸をすることで臭い玉に付着して大きくなり、さらに臭くなる原因にもなります。

※:恒石 美登里 口蓋扁桃の膿栓と口臭との関連について 2006–2007

臭い玉ができる原因

喉の奥に臭い玉ができる原因

扁桃の表面にある小さな穴に細菌の死骸や食べ物のカスがたまってしまうことが、臭い玉が発生する原因です。免疫物質が細菌やウイルスと戦ってくれた証であり、過度な心配はしなくて大丈夫です。食事や飲み物を口にしたタイミングで自然と取れることが多いので、むやみに取り除く必要はありません。

ただし、臭い玉が大量に出てくると喉に違和感を覚えたり口臭につながることがあります。臭い玉ができやすくなる条件としては、以下のようなものがあります。

口の中が乾燥している

口の中が乾燥していると細菌が増殖するため、扁桃の働きが活発になり臭い玉ができやすくなります。ドライマウスにより唾液の分泌が少ない人や、口呼吸がくせになっている人は要注意です。臭い玉がない人は口の中の乾燥を防ぐことができているとも言えます。

花粉症などの鼻炎がある

鼻炎によって起きる慢性的な後鼻漏も臭い玉ができやすくなる原因のひとつです。後鼻漏とは鼻水が喉のほうに流れ落ちていく症状です。また、鼻炎薬の副作用で唾液の量が減ることも臭い玉ができる原因になります。

扁桃炎になりやすい

扁桃炎も臭い玉ができる原因になります。扁桃炎は身体の抵抗力が弱まっているときに起こるので、疲れたり風邪をひくと喉が痛くなる、喉がイガイガしやすい人は要注意です。

臭い玉の取り方

臭い玉は普段の食事や咳など自然と取れるタイミングがあるので、無理に取る必要はありません。また、よほど大量に溜まらない限りは口臭への影響も大きくはありません。

それでも口臭が気になったり喉の違和感が続いたりする場合は、今回ご紹介する臭い玉の取り方のコツを確認して自分で取り除いてもよいでしょう。

うがいで臭い玉を取る方法

声を出すことで喉を振動させながらうがいをすると、臭い玉が取れることがあります。

うまく取れないことも多いですが、喉を傷つけたりせず比較的安全な方法です。また、喉を清潔にすることによる予防の効果も見込めます。

シャワーを使って臭い玉を取る方法

お風呂で、シャワーの水流を使って取り除く方法もあります。

鏡で臭い玉の位置がが確認できても上手く当てるのは難しいですが、シャワーで口内の洗浄とうがいを行うこともできるため発生の予防も兼ねることができます。

やりすぎると、扁桃のくぼみが広がってしまい再発しやすくなってしまう可能性がありますので注意してください。また、喉の奥に異物を感じた際に吐き気が起こる「嘔吐反射」が起こりやすい人も注意が必要です。

丸型洗浄ビンを使って取る方法

膿栓は耳鼻咽喉科で取ってもらえる

丸型洗浄ビンはハンディ・クラウンとも呼ばれるもので、先端のノズルから薬液や水を狙った方向に当てることができます。

価格も安く300円程度でamazonや楽天、ホームセンターで購入することができるので、自宅で簡単にお金をかけずに臭い玉を除去したい方には非常におすすめです。

使い方としては簡単です。まず、事前に鏡を使って臭い玉の場所を確認します。丸型洗浄ビンに水を満タンに入れて、口の中の臭い玉に向かって優しく水をかけましょう。臭い玉は扁桃のくぼみに付着しているだけなので、意外に簡単に取ることができます。

水圧に関わってくるため水は必ず満タンにしましょう。また、思ったよりも水が飛び散るのでリビングや洗面所よりもお風呂場で行いましょう。

直接触れる方法は注意が必要です

臭い玉が比較的手前に発生しているのが確認できる場合は、溜まっているくぼみの下のあたりを綿棒で軽く押すと取れやすくなることもあります。

しかし臭い玉を潰してしまったり、より取りにくい場所に入ってしまうケースがあるだけでなく、喉を傷つけてしまう危険性やくぼみが広がる可能性もありますのでおすすめしません。

耳鼻咽喉科で取ってもらう

膿栓は耳鼻咽喉科で取ってもらえる

自分で臭い玉を無理をして取ろうとすると、より取りづらくなったり扁桃を傷つけてしまう恐れもあります。難しい場合は病院で取ってもらう方法もあります。

臭い玉は口の中の見える場所にできるため、歯科医院で臭い玉の除去をお願いしようと考える方が多いです。

しかし、臭い玉のできる扁桃は喉にあたる部分なので、診療科としては「耳鼻咽喉科」になります。耳鼻咽喉科では、器具を使った臭い玉の吸引などの処置で除去することが可能です。

この処置は扁桃炎などの急性炎症で扁桃の腫れや痛みがあるときは、かえって症状を悪化させることがあります。急性炎症のある場合は、腫れや痛みが引いてからにしましょう。

扁桃炎を繰り返す場合は、扁桃腺の除去をすすめられるケースもあります。扁桃腺を取ってしまえば臭い玉はできなくなります。ただし、扁桃腺の除去にはデメリットもありますので、医師としっかり相談するようにしましょう。

臭い玉を取っても消えない口臭は、体の中に原因が? >>詳しく読む

臭い玉の予防が口臭対策につながる

臭い玉の予防が口臭対策につながる

健康上の悪影響はないと分かっていても気になってしまうのが臭い玉です。大切なことはできてから対処するのではなく、できないように予防すること。臭い玉の予防は、不快な口臭を抑えることにもつながります。

そこで、日々に暮らしのなかで簡単に実践できる臭い玉の予防方法をご紹介いたします。

こまめに水分を摂る

口の中の乾燥は口臭や臭い玉が発生する大きな原因のひとつです。唾液は1日に1~1.5リットルの量が出るといわれています。身体全体の水分量が減ってしまうと唾液の分泌量も減るため、こまめに水分補給をしましょう。

理想はお水です。お茶でも問題はありませんが、カフェインには利尿作用があり体内の水分が排出されてしまうのでカフェインが含まれていないものにしましょう。

うがいをする

細菌の増殖を抑えて喉を清潔に保つことも臭い玉予防・口臭対策になります。臭い玉で耳鼻咽頭科を受診すると多くのケースでうがい薬を処方されるのもそのためです。

ドラッグストアのもので大丈夫なので、イソジンなどのうがい薬を使って1日3回ほどのガラガラうがいを習慣化しましょう。

鼻呼吸をする

口呼吸をすると口の中が乾燥してしまい、口臭や臭い玉の原因になる細菌が繁殖し放題になります。また、本来は鼻というフィルターを通ってくるはずの外気を、空気中の細菌やウイルスと一緒に口からダイレクトに取り込むため、扁桃の負担も大きくなります。鼻呼吸を心がけるようにしましょう。

よく噛んで食べる

噛めば噛むほど人間の身体は唾液を出すようにできています。天然の抗菌薬である唾液は臭い玉予防や口臭対策になります。

咀嚼と健康に関する研究を行う「日本咀嚼学会」の推奨では、ひと口食べるごとに咀嚼30回が目標ですが、難しい場合はひとまず5回増やすことからはじめましょう。ひと口あたりの量を減らせば、1回の食事で噛む総数が増えるのでおすすめです。

臭い玉を除去しても口臭が治らない場合

臭い玉以外の口臭原因代表例

臭い玉(膿栓)は不快な口臭を発生させる原因の1つですが、毎日出てきたり、よほど大量に出てきたというケースでないかぎりは口臭に大きく影響するものではありません。

耳鼻咽喉科で臭い玉を取り除いても口臭が治らない場合は、原因は他にあるのかもしれません。そこで、臭い玉以外の代表的な口臭の原因と対策をご紹介します。

歯周病

口臭の原因として最も多いのは歯周病です。歯周病によってできた歯周ポケットには膨大な数の細菌が棲みついています。この細菌が口の中に残った食べかすなどに含まれるたんぱく質を分解して、口臭の原因ガスを発生させます。

歯周病の口臭対策としては歯科医院での治療しかありません。ホームケアで改善することはないので早めに受診をしましょう。

虫歯

虫歯があると削れた穴に食べかすなどが詰まりやすくなります。歯を磨いてもわずかに残ってしまうため、最終的に細菌によって分解されて悪臭のガスになります。

虫歯の口臭対策としては歯周病と同じで歯科医院での治療になります。

舌苔(ぜったい)

舌の付け根の中央付近にうっすらと蓄積した白い苔状の汚れを舌苔(ぜったい)といいます。舌苔は細菌の棲み家になっていて、たんぱく質を分解する際に口臭の原因ガスを発生させます。

舌苔の口臭対策としては舌磨きになります。1日1回朝の歯磨きのついでに、歯磨きの半分ほどの力で舌の表面をゆっくりと3回ほど掻き出すように優しく磨いてください。

胃腸の不調

暴飲暴食やストレスなどにより胃腸の調子が崩れると、食べたものが体内に長時間留まり、悪臭のガスを発生させます。このガスが血流に溶け込み、肺から呼気として吐き出されるため口臭になります。

胃腸の不調による口臭対策としては食生活の改善になります。腸内フローラが善玉菌優位になるように、善玉菌が含まれた食材(ぬか漬け、ヨーグルトなど)と、善玉菌のエサとなる食物繊維が豊富な食材(ほうれん草、ゴボウなど)を意識的に食べるようにしましょう。

また、マッシュルームから抽出したシャンピニオンエキスを含むサプリメントもおすすめです。シャンピニオンエキスは腸内で発生しているニオイを抑え、腸内環境を整える機能性食品です。

もし、シャンピニオンエキス配合のサプリを1ヶ月ほど飲んで口臭が気にならなくなった場合、原因が口の中ではなく体の中にある証拠です。ぜひ、1度試してみましょう。

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臭い玉Q&A

口臭の原因である臭い玉Q&A

喉の奥から不快な臭いを感じている方向けに、よくある質問をQ&Aでまとめました。口臭対策の参考にしてみて下さいね。

  • 1.臭い玉は歯科医院で取ってもらえますか?
  • 臭い玉のできる扁桃は喉にあたる部分なので、診療科としては「耳鼻咽喉科」が該当します。器具を使った臭い玉吸引などの処置で除去することが可能ですので、お近くの耳鼻咽喉科にご相談ください。
  • 2.臭い玉は1度除去すれば口臭は発生しなくなりますか?
  • 臭い玉は耳鼻咽喉科で処置してもらっても、扁桃のくぼみがあるため、再び細菌の死骸や食べ物のカスがたまってしまうことがあります。臭い玉を防ぐためには口内環境を清潔に保つことが重要になります。うがいをこまめにしたり歯科医院で定期的な検診やクリーニングを受けたりと、継続して口腔内ケアを行いましょう。
  • 3.臭い玉を取っても口臭がします。どうすればいいですか?
  • 口臭の原因は臭い玉以外にも歯周病・虫歯・胃腸の不調などさまざまです。歯科医院で定期的にクリーニングを行っても口臭が治らない場合、体の中に原因がある可能性も。その場合は、シャンピニオンエキス配合サプリがおすすめ。シャンピニオンエキスは腸内で発生したニオイを抑え、腸内環境を整えてくれる機能性食品です。一度シャンピニオンエキス配合サプリを飲んでみて、口臭の原因が体の中にあるか試してみましょう。

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