おならが臭い・止まらない原因と改善する方法|ゆで卵みたいな臭いや硫黄の臭いがする理由とは?
「最近、おならの臭いがきつい」「おならが良く出る」「おならが止まらない」といった悩みをお持ちではありませんか?
よく「ゆで卵みたいな臭い」「硫黄の臭い」と例えられるおならの臭い。
おならが出ること自体は通常の生理現象なので問題ありませんが、普段よりもひどい臭いだったり、回数が多く止まらないといった場合は、体の中に原因があるかもしれません。
また、実はおならの臭いは体臭や口臭にも影響を与えます。
こちらの記事では、おならが臭くなる原因と体臭や口臭との関係、臭いを改善するための対策についてご紹介いたします。
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●この記事を書いた人●
グリーンハウス株式会社
代表取締役 横尾一浩15年以上に亘り、医師や専門家の方々と意見を交わしながら「臭い」を研究し、数多くの臭い対策サプリをつくってきました。その経験の中で得た「口臭」や「体臭」に関する幅広い知識を、読者の皆さんのために余すことなくお伝えいたします。
おならとは
そもそも「おなら」はどういうもので、どのような仕組みで発生するのでしょうか。
「おなら」は、食事などの際に口から入った空気と、腸内で食べ物を分解する際に発生するガスが混じり体内に溜まったものです。この混合されたガスが腸を経て肛門から体の外に排出されます。
おならの回数や頻度には個人差がありますが、成人で1日に7回から20回程度が平均的な回数と言われています。
おならの臭いの元は?
口から入った空気には基本的に臭いはありませんが、腸内細菌により発生するガスには揮発性硫黄化合物や揮発性窒素化合物といった、悪臭の元となる成分が含まれます。
通常、おならは無臭または少し臭う程度ですが、ガスの中にこれらの悪臭成分が増えることで臭いが強くなるのです。
同様に、腸内で作られるうんちの臭いも強くなります。
悪臭ガスの成分 | 臭いの特徴 | |
---|---|---|
揮発性硫黄化合物 | 硫化水素 | 腐った卵のような刺激臭 |
メチルメルカプタン | 腐った魚や野菜のような臭い | |
揮発性窒素化合物 | アンモニア | おしっこの臭い |
インドール スカトール |
うんちの臭い |
おならの臭いが「ゆで卵みたいな臭い」「硫黄の臭い」と例えられるのは腸内で発生した「硫化水素」によるもの、「たくあんの臭い」と例えられるのは「メチルメルカプタン」によるものです。
揮発性硫黄化合物は下水処理場などで発生する「特定悪臭物質」として環境省に指定されているドブのような臭い、揮発性窒素化合物はうんちやおなら特有の悪臭です。
おならが臭いと、口臭や体臭も臭くなる
おならが臭くなると、口臭や体臭のニオイにも影響を与えます。
おならの8割は口や皮膚から放出される
体内でできたおならのうち、2割程度がお尻から放出されます。
そして残りの8割以上は腸から血液に吸収された後に全身に運ばれ、肺から呼気として排出されたり、皮膚から放出されたりします。
つまり、おならが臭い場合はその臭いが口や体からも出ることになるため、おならやうんち、ドブのような口臭・体臭となってしまい「おならしてないのに臭い」と言われることにも繋がってしまいます。
おならが口臭や体臭になる仕組み
腸内でゆで卵のような臭いの硫化水素や、便臭のインドール、スカトールといった悪臭成分が発生します。悪臭成分のガスは腸壁から吸収され、血液に乗って全身を巡ります。肺に辿りついた悪臭成分は呼吸の際に放出され、口臭となります。
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同様に、皮脂腺に辿りついた悪臭成分は汗や皮脂に混じって放出され、体臭となります。
また、おならを我慢すると、より臭いが強くなった後に腸から吸収され体臭や口臭として放出されてしまうだけでなく、便秘や腹痛、肌荒れなどの原因にもなってしまいます。
おならが臭い・おならが止まらない原因
おならや口臭、体臭が臭くなるのを防ぐには、体内での悪臭成分の発生を抑えることとガスが大量発生するのを防ぐことが重要です。
腸内環境の悪化
食べ物を消化してガスを作り出す腸内の環境が悪くなることで、悪臭成分が発生しやすくなります。
悪玉菌のエサとなる肉や卵などの動物性たんぱく質を多く摂りすぎると、腸内で「大腸菌」「ウェルシュ菌」などの悪玉菌が増える原因となります。
増えた悪玉菌は腸内で食べ物を腐敗させ、悪臭成分のガスを発生させます。
便秘やストレスも腸内環境のバランスが乱れる要因ですが、便秘ではなくても腸内環境は悪化していることで「便秘じゃないのにおならが臭い」というケースもあります。
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便秘
便秘になると腸内で食べ物が長時間滞留するため、より腸内で腐敗が発生しておならの臭いが強くなり、ガスも多くなります。
腸内に溜まった便は悪玉菌をさらに増やしてしまうことにも繋がりますので、便秘が続くことで腸内環境が悪化し、腸内環境が悪化すると便秘が長引くという悪循環となります。
ストレス
ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、副交感神経の働きが弱くなり胃腸の働きが低下します。
胃腸の機能が低下すると食べ物の消化に時間がかかるようになり、より腐敗が進むことで悪臭のガスが発生してしまいます。
また、おならの回数が多い要因として、ストレスが原因で空気を多く飲み込んでしまう「呑気症(どんきしょう)」という症状があります。
ストレスや緊張により唾液の分泌が増えると、その唾液を飲み込む際に一緒に空気を飲み込んでしまうことで、胃腸の中に空気が多く溜まってしまいます。そのため、おならやゲップの回数が多くなることに繋がります。
女性のおならが止まらない原因
女性に発生しやすいおならが止まらなくなる原因として、ホルモンバランスの影響があります。
生理前になると、女性ホルモンの「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が分泌されます。プロゲステロンは腸の動きを鈍くさせるため、便秘になったりおならのガスが溜まったりしやすくなります。
また、更年期になるとエストロゲンの分泌が低下しホルモンバランスが崩れることと、ストレスによる影響もあり自律神経が乱れやすくなります。自律神経の乱れは腸の動きに悪影響を与えるため、便秘やガスの増加につながります。
内臓の問題、病気
消化器系の病気がおならの臭いや回数に関係しているケースがあります。
慢性胃炎や過敏性腸症候群、大腸がんなどにより食べ物の消化に影響が出るとおならの臭いが強くなったり、ガスが溜まるため回数が増え止まらなくなったりすることがあります。腸閉塞の場合は逆におならや便が出なくなるといった症状がみられます。
肝臓が悪くなると、血液中のアンモニアが増えることに繋がりおならの臭いにも影響します。
女性の場合は、婦人科系の病気が原因となることもあります。子宮筋腫が大きくなり腸を圧迫することで便秘を引き起こし、ガスの量や臭いに影響を与えるケースがあります。また、子宮筋腫や子宮内膜症といった病気はガスが溜まっていなくてもお腹が張ることもあるので、気になる場合は医師に相談するようにしてください。
おならの臭いを改善するための対策
おならの臭いを改善するための、原因に応じた対策をご紹介いたします。
食べ物
「腸活」と呼ばれる腸内環境の改善には、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌を優勢にするための食べ物を摂ることが重要です。
善玉菌を含む食べ物(プロバイオティクス)と、善玉菌を増殖・活性化させる食べ物(プレバイオティクス)を摂ることで、腸内の善玉菌を優勢にします。
- プロバイオティクス
(善玉菌を含む食べ物) - ・納豆
- ・チーズ
- ・ヨーグルト
- ・乳酸菌飲料
- ・味噌
- などの発酵食品
- プレバイオティクス
(善玉菌を増殖・活性化させる食べ物) - ・海藻類
- ・キノコ類
- ・イモ類
- ・ゴボウ
- ・アスパラガス
- などのオリゴ糖や食物繊維を多く含む食品
臭い対策におすすめの食品素材
臭い対策におすすめの食品素材が、きのこ由来のシャンピニオンエキスです。
シャンピニオンエキスは腸内で発生したガスの臭いを抑えるだけでなく、腸内環境を整える機能性を有します。食事だけで腸内環境の改善が難しいという方は、シャンピニオンエキス入りのサプリメントなどを上手く利用して臭いを抑えましょう。
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便秘解消には食物繊維
便秘の解消には、食物繊維を摂取することが効果的です。
食物繊維は便を柔らかくし、消化吸収を穏やかにする「水溶性食物繊維」と、便の量を増やし、腸の運動を活発にする「不溶性食物繊維」に分類されます。
- 水溶性食物繊維を多く含む食べ物
- ・みかん、キウイなどの果物
- ・フランスパンなどの穀類
- ・わかめ、ひじきなどの海藻類
- ・さつまいもなどの芋類
- など
- 不溶性食物繊維を多く含む食べ物
- ・しいたけ、エリンギなどのきのこ類
- ・大豆、おからなどの豆類
- ・ゴボウ、大根などの野菜類
- ・エビ、カニなどの甲殻類の殻
- ・玄米、マカロニなどの穀類
- など
食物繊維は「水溶性1:不溶性2」で取るのが理想的なバランスといわれています。
不溶性食物繊維は便の量を増やすため、便秘がちな人が摂り過ぎると便秘が悪化したりガスの発生が増えることもあります。
おならが良く出る場合は不溶性食物繊維の量を減らして水溶性食物繊維を摂ったり、腸内環境を整えて善玉菌を優勢にすることと並行して摂取することをおすすめします。
また、水分を十分にとると腸内の便が柔らかくなり、排便がスムーズになります。
運動
運動により腸を刺激することで、便を運ぶ蠕動(ぜんどう)運動を促進します。腸の運きを促進することは便秘の解消とともに、腸内環境を改善することに繋がります。
運動不足を感じている場合は、軽いウォーキングやジョギングなど自分にあった運動を取り入れるのがおすすめです。
軽い運動は、ストレスを解消し副交感神経を優位にすることにも貢献します。
ストレスを減らす
深呼吸や瞑想を行うことで呼吸や心拍数を整え、リラックス効果を得ることができます。
リラックスする時間や、趣味や好きなことをする時間を作ることも気分転換になりストレスの軽減に繋がります。瞑想やヨガなどの心身のバランスを整える方法を取り入れるのもおすすめです。
睡眠
睡眠中は副交感神経が優位になり、腸の動きが活発になります。
睡眠不足はストレスにも影響します。規則正しい生活を心がけ、質の良い睡眠を取るようにしましょう。
長期間改善しない場合は、医師の診察を
おならの異常な臭いが続く際は、内臓の病気のサインとなっているケースもあります。
定期的な診断を受け、異常を感じたり長期間改善しない場合は病気の可能性も疑い病院で診察を受けるようにしましょう。
継続した対策を行いましょう
おならの臭いは健康のバロメーターでもあります。腸内環境は一時的な改善ではなく、良い状態をキープすることが重要です。 体内で臭いおならや体臭・口臭の元を作らないために、継続した対策を行うよう心がけましょう。
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