脇汗の臭い対策と予防法!急に脇が臭くなった原因は?

汗をかくと気になるのが臭い。特に脇の下は臭いが発生しやすいゾーンです。自分で脇汗の酸っぱい臭いを感じた時に、他の人に気付かれていないか不安になることも多いと思います。

こちらの記事では脇汗が臭い原因や、脇のニオイを防ぐ対策と予防法について解説いたします。脇汗の臭いが気になる方、ワキガの症状の自覚はなかったのに「急に脇が臭くなった」と感じて戸惑っている方はぜひ参考にしてください。

  • 代表取締役 横尾一浩
  • ●この記事を書いた人●

    グリーンハウス株式会社

    代表取締役 横尾一浩

    医師や専門家の方々と口臭について意見を交わし、15年以上に亘り数多くの口臭対策商品をつくってきました。その経験の中で得た「体臭」や「加齢臭」に関する幅広い知識を、読者の皆さんのために余すことなくお伝えいたします。


    執筆論文
    シャンピニオンエキス含有食品の摂取が健常者の口臭(呼気臭)に及ぼす影響

  1. 目次

    1. 脇汗が臭い原因は?
    2. 急に脇が臭くなったのはワキガのせい?
    3. 脇汗の臭い対策
    4. 脇汗の臭いを予防するための体質づくり

脇汗が臭い原因は?

脇汗が臭い原因は?

脇汗の臭いは、脇の下に多く存在する「アポクリン腺」から分泌される汗が、皮膚表面の常在菌と反応することで発生します。

アポクリン汗腺から出る汗は、粘り気があり白くにごっているのが特徴です。汗そのものはほぼ無臭ですが、汗に含まれる脂質・たんぱく質・アンモニアといった臭いの元となる成分を皮膚の常在菌が分解する際に揮発性の化合物が生成され、酸っぱい不快な臭いが発生します。この時に皮脂腺から分泌される脂肪酸も混じることで、さらに臭いが強くなります。

もう一つの汗腺「エクリン腺」はほぼ全身にあり、主に体温調節のために汗を分泌します。エクリン腺から出る汗は透明でサラサラしており臭いはありませんが、汚れや垢と混じり細菌が分解することで臭いを発するため、全身から発生する汗臭い体臭の原因となります。

臭いを発生させる汗の質と量、皮膚の細菌の繁殖には様々な要因が影響します。

食生活の影響

バターやチーズなどに含まれる動物性脂質の摂取が多くなると、アポクリン汗腺を刺激するだけでなく体内で皮脂臭や加齢臭の元となる過酸化脂質がつくられやすくなります。皮脂の分泌自体も増えることで、より臭いが発生することにつながります。

また肉類に含まれる動物性タンパク質は、腸内で消化される際に悪臭成分を増やす元となります。腸内で発生した悪臭成分は腸壁から吸収され血液にのって全身を巡り、皮膚から放出される際に体臭となります。

ストレスの影響

ストレスを受けたり緊張状態になると汗の分泌が増えます。汗により常在菌の繁殖が進むことで臭いが発生しやすくなります。

またストレスは体内の活性酸素を増加させ、皮脂の酸化臭にもつながります。さらに肝臓や腎臓の働きを弱めることでアンモニアの分解が滞り、皮膚からアンモニア臭を発する「疲労臭」といわれるツンとした臭いの体臭が発生することがあります。

生活習慣やストレスによる体臭を抑える方法とは? >>詳しく見る

運動不足の影響

汗腺には「ろ過機能」があり、分泌部で作られた「血漿(けっしょう)」という汗の元に含まれるミネラルなどの成分を、皮膚の表面に届くまでの間に吸収する働きがあります。

運動不足で日常的に汗をかく機会が少なくなると汗腺の機能が衰え、ろ過機能が低下します。汗をかいた際に体に必要なミネラルが失われるとともに、臭いの元となる余分な成分が含まれた「しょっぱい汗」「すっぱい汗」が放出されることにつながります。

エアコンの影響

暑い時期にエアコンが効いた部屋に長くいることも、汗腺の働きが衰える要因となります。 熱中症を避けるためにもエアコンは必要ですが、温度の下げ過ぎや直接風が当たる環境は汗の質にも影響を与えます。

皮膚の清潔状態

汗をかいたまま放置すると、細菌が繁殖しやすくなります。雑菌による汗や汚れ、垢などの分解が進むためますます臭いが発生し強くなります。

急に脇が臭くなったのはワキガのせい?

急に脇が臭くなったのはワキガのせい?

「ワキガ」(腋臭症)は遺伝の影響もあり、先天的な体質によるアポクリン汗腺の数や大きさが原因といわれています。そのためワキガの臭いを根本的に改善するには、専門医へ相談することをおすすめします。

先天的なワキガは第二次性徴にあたる10代の思春期にアポクリン腺が発達することで発生し始め、個人差はあるものの20代前半までにピークを迎えることが多いです。 それ以降の年齢になってから急に脇汗の臭いが強くなった場合は、食生活や生活習慣などによる後天的な影響が考えられます。

脇汗の臭い対策

脇汗の臭い対策

脇汗の臭いを抑えるには、発生してしまった臭いを消すとともに、原因となる汗や細菌への対策を行い臭いの発生を防ぐことが重要です。

デオドラント剤、制汗剤の活用

発生した脇汗の臭いを抑えるためにはデオドラント剤、制汗剤が役に立ちます。

臭いを抑える消臭成分や、皮膚の雑菌を抑える殺菌成分が含まれているかをチェックして、悩みの原因にあったものを選びましょう。香りが強い製品は、汗の臭いや香水などと混じることで不快に感じることもあります。気になる場合は無香料タイプもチェックしてみてください。

脇を中心に使う場合はロールオンタイプやスティックタイプ、小型のスプレータイプが使いやすいです。使う部位やシーンに合わせて、タイプやサイズを選びましょう。

脇汗をこまめに拭き皮膚を清潔に保つ

臭いの原因となる汗や雑菌を除去するため、脇汗が気になったらこまめに拭き取りましょう。

ただし、汗には体温を下げる働きがありますので、 乾燥したタオルやハンカチでゴシゴシ拭くと体温が下がりにくくなることにより、かえって汗をかいてしまうこともあります。 ウェットタイプのボディシートや湿ったタオルを使い、しっとりした状態にすることを心がけましょう。

また入浴はシャワーだけで済ませず、できるだけ湯船に浸かるようにしましょう。体を洗う前に温めることで皮脂が柔らかくなり毛穴が開くため、汚れを落としやすくすることができます。 そして入浴時にしっかり汗をかいて老廃物を出しておくことは、日中の汗の臭いを抑える対策になります。 体を洗う際は、殺菌効果がある薬用石けんを使うのがおすすめです。

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脇毛の処理をする

脇毛に汗が付着すると、脇の下がムレやすくなるうえに雑菌が繁殖しやすくなります。脇毛を処理しておくことは脇の下の通気性を高めるほか、温度を下げて脇汗の発生を抑えることにもつながります。

衣類による対策

脇汗の臭い対策として、身につける衣服にも気を配りましょう。

汗を素早く吸収し蒸れを防いで乾燥させるため、素材は綿やリネンなどの吸湿性・通気性の高いものがおすすめです。インナーにも吸湿性のあるものを着用するようにしましょう。消臭・抗菌効果があるものや、脇汗を吸い取る汗取りパッドがついた製品もおすすめです。

衣類を清潔に保つことも大切です。

汗や皮脂が付着した服やインナーには臭いが付着するだけではなく、脱いだ後放置すると雑菌が増殖しやすくなります。衣類が臭くなってしまうことや肌への雑菌の付着を防ぐため、できるだけ溜め込まず早めに洗濯するようにしましょう。

脇汗の臭いを予防するための体質づくり

脇汗の臭いを予防するための体質づくり

脇汗の臭いを発生するたびに抑えるだけではなく、臭いが発生しにくい体質をつくることが根本的な悩みの解決につながります。

汗を常に拭き取ったり制汗剤で抑えることは臭いを防ぐためには有効ですが、体温を下げるという本来の働きを妨げることにもなります。 また普段あまり汗をかかない状態が続くと、汗腺の機能が衰えることで臭いの強い「悪い汗」が出やすくなります。 汗をかいても臭いにくい体質、「良い汗」を出す体質づくりを目指しましょう。

生活習慣の改善で汗が臭いにくい体質、「良い汗」を出す体質づくりを目指しましょう。

食生活の改善

動物性脂質は皮脂腺やアポクリン腺を刺激し活発にします。腸内で悪臭成分の発生につながる動物性タンパク質の摂り過ぎにも注意が必要です。

お肉や脂っこい食事が多い場合は少し控え、食物繊維やビタミンを多く含む野菜や果物を取り入れるなどバランスに気を配りましょう。

ストレス管理と適度な運動

ストレスによる自律神経の乱れは、発汗量が多くなる原因のひとつです。十分な睡眠を取り、ストレッチや深呼吸、瞑想、アロマなど自分に合ったリラックスできる方法を取り入れましょう。

適度な運動も臭い対策には有効です。運動によって体内の代謝を上げることで、体内の老廃物を排出することができます。 老廃物が溜まった状態のままで汗をかくと、臭いを発生させることになります。普段から運動による汗で老廃物を出しておくようにしましょう。

また運動不足で日常的に汗をかく機会が少なくなると、汗腺のろ過機能が衰えていきます。この働きを活性化するには、運動によって発汗機能を高める「汗腺トレーニング」によって汗腺を鍛えておくことが効果的です。

適度に運動をすることはストレスの解消にもつながりますので、運動不足を感じている場合は軽いウォーキングなどから始めるのがおすすめです。

手足高温浴と半身浴

脳から遠いことで衰えやすい、手足の汗腺を働きを重点的に改善する「手足高温浴」も効果的な汗腺トレーニング方法です。全身浴よりも体への負担が少なく、汗を蒸発させやすいというメリットもあります。

湯船の1/3ほどに少し熱めのお湯(42℃~43℃)を入れ、腕は肘から先、足は膝から下を10分~15分ほどお湯に浸けます。湯船にバスチェアを入れて座ると、姿勢が楽になります。

手足が温まると全身に血液が巡ることで体が温まり、お湯に浸かっていない部分からも汗が出るようになります。

手足高温浴とセットでおすすめなのが、ぬるめの(36℃~38℃)お湯に浸かる半身浴です。

手足高温浴では交感神経が刺激されますので、その後10~15分程度ゆったりと半身浴を行うことで副交感神経を優位にし、自律神経のバランスをとることができます。

改善が難しい場合は専門医へ相談を

生活に支障が出るほどの多く汗をかく場合は、「多汗症」という疾患の可能性も考えられます。中でも脇の下から多量の汗が出るものを「腋窩(えきか)多汗症」といいます。

汗の量が極端に多い、また日常的なケアを行っても脇汗の臭いが改善しない場合はワキガ(腋臭症)の可能性も疑い、皮膚科で専門医に相談するようにしましょう。

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