女性の加齢臭対策!臭いの原因と改善する方法を解説

一般的に加齢臭と言えば、男性(おじさん)のイメージが強いですが、実は女性も加齢臭が発生することが分かっています。
若い頃は香水などをつけなくても自然に良い香りがしていたのに、気が付いたら「おばさんのニオイがするようになった」と感じたり、周囲の人から指摘されたりした経験がある女性もいるのでは?
この記事では大人の女性を悩ませる体臭、「女の加齢臭」の原因と対策方法をご紹介します。頭皮が臭う・鼻の脂が臭い・耳の裏が臭いと悩んでいる女性におすすめの情報が満載ですので、最後まで読んで加齢臭対策の参考にしてくださいね。
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●この記事を書いた人●
グリーンハウス株式会社
代表取締役 横尾一浩15年以上に亘り、医師や専門家の方々と意見を交わしながら「臭い」を研究し、数多くの臭い対策サプリをつくってきました。その経験の中で得た「体臭」や「加齢臭」に関する幅広い知識を、読者の皆さんのために余すことなくお伝えいたします。
目次
加齢臭はどんな臭い?
体臭には汗臭やワキガ、口臭などさまざまな臭いがありますが、中でも年齢を重ねた中高年者に特有の臭いが「加齢臭」。いわゆる「おじさんの臭い」です。
加齢臭は体幹部、特に胸や背中の部分から「脂と青臭さの混ざった臭い」がするといわれ、梅雨時のかびた古本や古いポマード(油性の整髪料)のようなイヤな臭いがします。ツンと鼻につくような悪臭ではなく、モワっと臭ってくるのが特徴で、臭っている本人は加齢臭に気付いていないことも少なくありません。
<よく例えられる加齢臭の特徴>
・梅雨時のカビが生えた古本のようなニオイ
・古いポマード(油性整髪料)のようなニオイ
・放置されたサラダ油のようなニオイ
・枯草のようなニオイ
・腐ったチーズのようなニオイ
加齢臭の原因は?どうして発生するの?
加齢臭の主な原因は、不飽和アルデヒドの一種である「2-ノネナール」(以下「ノネナール」)であることが明らかになっています。
ノネナールは、皮脂中に存在する「パルミトレイン酸」と、体内で活性酸素が脂質を酸化させた「過酸化脂質」が結びつき、皮膚常在菌によって酸化・分解されることによって発生します。※1
年齢を重ねることで皮脂腺の中のパルミトレイン酸が増加、また酸化への抵抗力が低下することにより過酸化脂質も増えるため、ノネナールが増加します。
ノネナールの特徴として挙げられるのが、年齢が20代から30代前半の人からはほとんど検出されないのに対し、30代後半より増え始め40代以降になると男女の性差に関わらず検出される頻度や量が増加する傾向があるということ。30代後半から40代以上になると加齢臭が漂い始めるのは、それが原因なのです。
※1 龍口 巌, 松岡 龍雄, 泉 玲子, 伊地智 節, 柴田 浩志:ポリフェノール配合石鹸による
中高年男性の加齢臭低減効果,におい・かおり環境学会誌,43(5),362-366,2012
女性の加齢臭は何歳から?
30代から若い女性特有の良いニオイが一気に減少し、加齢臭の原因が増加
2017年ロート製薬は、若い女性のカラダから「ラクトン」と呼ばれるフルーツのような甘い香りが発生していることを発見しました。
ラクトンは若々しい香りを発生させ、体臭を打ち消す効果があります。
ラクトンは10代にピークを迎え20代後半までゆっくりと濃度が下がり、30代になると一気に減少することが分かっています。
ラクトンが減るのに対して、30代半後半から加齢臭の原因となるノネナールが増え始め、40代に入ると急激に増加。「おじさん臭さ」とは異なる「女の加齢臭」、いわゆる「おばさんの臭い」が頭皮や体から発生し始めます。
※a ロート製薬Webサイト
※b Shinichiro Haze, Yoko Gozu, Shoji Nakamura, Yoshiyuki Kohno,Kiyohito Sawano, Hideaki Ohta, Kazuo Yamazaki: 2-Nonenal Newly Found in Human Body Odor Tends to Increase with Aging, Journal of Investigative Dermatology,116(4),520-524,2001
女性の加齢臭対策には、加齢臭の主な原因になるノネナールの生成を抑える対策が最も重要なのです!
忙しい女性の加齢臭対策!体の内側からニオイを抑える加齢臭ケア時短術をご紹介 詳しく読む>>
女性の加齢臭は長期間続く傾向
「おじさん臭」「オヤジ臭」とも呼ばれる加齢臭。しかし、女性から漂う加齢臭の方が長期間続くことをご存知ですか?
更年期にさしかかる年齢が近付いてきた40代女性の身体からは、女性ホルモンがだんだんと減少していきます。女性ホルモンは皮脂の分泌や酸化を抑える役割を担っているため、女性ホルモンの分泌が減ると皮脂が酸化しやすい傾向に。また、女性ホルモンよりも男性ホルモンが優位となることで、皮脂量が増加して「女の加齢臭」を引き起こします。
加齢とともに皮脂量が減少する男性に比べて、年齢を重ねても皮脂量が減らない女性の方が加齢臭の発生する期間が長いといわれているのは、そのためです。
大人の女性の汗が臭い原因
女性ホルモンが減少する更年期前後に起きる自律神経症状の一つに、ほてりやのぼせとともに大量の汗をかく「ホットフラッシュ」があります。
運動した時や入浴時に出る汗にはにおいがなく、水に近い成分でサラサラしています。しかし、ホットフラッシュで噴き出した汗はベタベタです。
その理由は、ホットフラッシュで出た汗に含まれる成分にあります。サラサラの汗は皮膚表面にある「エクリン腺」から出ますが、ホットフラッシュの汗はワキの下やデリケートゾーンなどにある毛穴の中に存在する「アポクリン腺」から出ます。アポクリン腺から出る汗は脂質やアンモニア、乳酸など悪臭の原因となる物質を多く含んでいるのが特徴です。
しかも、アポクリン腺から出た汗は蒸発しにくく、いつまでも皮膚に残ります。この汗を放置すると皮膚常在菌により分解され、汗臭が強くなるのです。
また、ホットフラッシュを経験すると「また起こるかもしれない」という不安でワキに大量の汗をかき、その結果、強いワキ臭(ワキガ臭)が発生するという悪循環に陥ることもあります。ストレスもホットフラッシュを引き起こす原因になると考えられているため、上手にストレス解消するようにしましょう。
加齢臭はどこから発生する?
加齢臭が発生する部位は「皮脂の分泌量が多い場所」です。具体的には、頭・ワキ・耳まわり(耳の後ろ、裏)・首の後ろ・背中・お腹など。
中高年男性は皮脂の分泌量が多いため、女性よりも臭いが強くなりやすい傾向にあります。「加齢臭=おじさん」というイメージが強いのは、このためかもしれません。
全身の中で皮脂の分泌量がもっとも多いのは「頭」です。皮脂の分泌量が多く、フケなど常在菌のエサが豊富にあるため、臭いやすい部分です。
40代を超えると頭皮の皮脂に加齢臭の原因となる「パルミトレイン酸」という脂肪酸の一種が多く含まれるようになり、さらに臭いを悪化させます。 加齢臭を発生させないようにするためには、皮脂の分泌量が多い場所を重点的にケアする必要があります。
女性の加齢臭対策で臭わない体質へ
ここからは、大人の女性におすすめの具体的な加齢臭対策をいくつかご紹介します。おばさんの臭いをさせないためにも、ぜひ実践してみましょう!
カラダの内側から対策して、加齢臭への不安を払拭する方法 >>今すぐ実践
頭皮のニオイ対策
頭皮のニオイを気にして、こまめに洗いすぎる人は要注意。市販のシャンプーの中には、皮脂を必要以上に落とし、頭皮の乾燥を招く製品も少なくありません。
頭皮が乾燥すると、体は頭皮を守ろうと皮脂を過剰に分泌。その結果、ニオイが悪化してしまうことも。シャンプーは1日1回に留めておきましょう。
【加齢臭を防ぐ頭皮の洗い方】
1.シャンプーの前に丁寧にブラッシングしましょう。汚れを落としておくことでシャンプーの摩擦が軽減し、泡立ちやすくなります。
2.最初の1分間は頭皮にシャワーを当てて予洗いしましょう。ここで汚れの半分以上を落とすことができます。
3.シャンプーは手のひらで泡立ててから頭皮につけ、指の腹で頭皮をマッサージするように洗いましょう。
4.シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しがあると臭いの原因になるので念入りにすすぎます。特に耳の後ろは洗い残しが多いので要注意!
5.頭皮が湿っていると雑菌が繁殖しやすくなるので、シャンプー後は時間をおかずにしっかりとドライヤーで乾かしましょう。
頭皮が臭い!女性が気になる頭のニオイの原因と対策をご紹介 >>詳しく読む
体のニオイ対策
ニオイを落とそうとゴシゴシ洗うと、皮膚常在菌のバランスが崩れて皮脂分泌が過剰になり、ニオイが強くなる原因になります。ボディソープをよく泡立てて、ニオイが出やすい部位を中心に優しく洗いましょう。
特に見落としがちなのが背中です。背中は面積も広く皮脂量も多いので意識的に洗い流しましょう。
加齢臭ケアにおすすめのボディソープ【ドラッグストアで買える男女別3選】 >>詳しく読む
ホットフラッシュによる汗臭対策
普段から通気性の良い服を着て、ストレスなくゆったりした気持ちで過ごしましょう。ホットフラッシュの症状を感じた時は腹式呼吸を行い、冷たいタオルで首周りを冷やすと落ち着いてきます。
衣類に染みついた加齢臭を落とす
加齢臭は繊維に染み込んでしまうため、洗濯するだけではなかなか落とすことができません。加齢臭が気になる衣類は放置せず、できるだけその日のうちに洗いましょう。
臭いが酷い場合は、40度以上のお湯に弱アルカリ性洗剤を混ぜた「つけ置き」がおすすめです。加齢臭が気になるからといって柔軟剤を大量に入れると、加齢臭と柔軟剤の臭いが混ざって悪臭化するので注意してください。
ノネナールを香料でマスキング
発生してしまったノネナールへの対策には、ラクトン含有香料でマスキングする方法がおすすめです。加齢臭を隠す効果はもちろん、不快なニオイと混ざっても良い香りが持続します。また、ラクトンの香りを身にまとうことで女性らしさ・若々しさ・魅力度を上げることができます。
体の内側から臭いを抑える
脂肪分は過酸化脂質を増やし加齢臭の原因になるため、動物性脂質の多い食品を過剰に摂らないことが重要です。具体的には、牛肉・豚肉・バター・チーズなど。大量に油を含む揚げ物も、加齢臭を悪化させる原因になります。
一方で過酸化脂質の生成を抑える効果があるのは、抗酸化作用を持つビタミンA・ビタミンC・ビタミンEです。脂肪分が多い食品と一緒に摂取することでそれぞれの働きを助け合い、相乗効果を発揮します。この3つのビタミンが脂質の酸化を抑制し、加齢臭を軽減させることが期待できます。
ビタミンAを多く含む食品
・レバー・卵・人参・ほうれん草・かぼちゃなど
炒め物など、油と一緒に調理することで吸収率がアップします。
ビタミンCを多く含む食品
・パプリカ・ブロッコリー・レモン・芽キャベツ・キウイフルーツ・ケールなど
ビタミンCは水・熱・光に弱いので、食材を切ったまま放置はNG!食べる直前に切りましょう。
ビタミンEを多く含む食品
・ゴマ・アーモンド・ピーナツ・かぼちゃ・アボカド・うなぎなど
さまざまな料理に自由に加えられるゴマは手軽に摂ることができるのでおすすめです。
加齢臭対策用のサプリメントを利用する
どうしても外食の機会が多くなる方、食生活の改善が難しい方はサプリメントで補う方法もあります。
加齢臭対策として「シャンピニオンエキス」を含んだサプリメントがあります。シャンピニオンとはマッシュルームの一種で、このマッシュルームから特許製法で抽出された天然の消臭成分がシャンピニオンエキスです。
シャンピニオンエキスは、飲料・お菓子・健康食品などの原料として広く利用されています。また、高齢者福祉施設では患者にシャンピニオン抽出エキス入りの食事(流動食など)を出すことで、排泄物の臭いや口臭・加齢臭を含む病体臭を軽減することにも役立てられています。
シャンピニオンエキスは長い間食経験を重ねたキノコ由来成分のため、安全性が証明されています。ぜひ検討してみてくださいね。
シャンピニオンエキス入りのサプリメントで、カラダの内側から手軽に加齢臭対策>> 詳しく読む
まとめ
年齢を重ねるとともに、気になってくる体のニオイ。「おばさん臭い」と感じさせないためにも、女性特有の加齢臭対策が大切です。
脂肪分が多い食事を控える、ストレスを溜めない、加齢臭対策用のサプリメントを摂るなど、身体の内側からもしっかりケアして、「おばさん臭い」なんて言わせないようにしたいですね。今回ご紹介した方法を参考に、ぜひ対策に取り組んでください。
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