ノネナールとは? 加齢臭の原因物質が発生するメカニズムと除去する方法を解説
加齢臭の原因物質として知られる「ノネナール」がどのように発生して、どんな臭いを出して、どうすれば除去できるのかについて解説いたします。
加齢臭はやみくもに対策してもなかなか解消できないことがあります。効果的な加齢臭対策のために、まずは加齢臭を正しく理解することからはじめましょう。
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●この記事を書いた人●
グリーンハウス株式会社
代表取締役 横尾一浩15年以上に亘り、医師や専門家の方々と意見を交わしながら「臭い」を研究し、数多くの臭い対策サプリをつくってきました。その経験の中で得た「体臭」や「加齢臭」に関する幅広い知識を、読者の皆さんのために余すことなくお伝えいたします。
ノネナールとは?
ノネナールとは加齢臭を発生させる原因物質です。1999年に化粧品メーカーの資生堂が発見し、加齢にともなって増加することから加齢臭と命名されました。
当時は「オジサン臭」とも呼ばれていたので加齢臭は男性特有の体臭というイメージがありますが、実際は男性と女性で差異はなく、加齢とともに誰にでも発生することが分かっています。
男性と比べるとニオイに敏感で、ケアに気を配る傾向にある女性でも油断はできません。特に、皮脂量が増える暑い季節は注意しましょう。
ノネナールが発生する年齢は?
ノネナールは20代、30代前半においてはほとんど発生することはありませんが、30代半ばより徐々に増えはじめ、40代・50代で本格化し、60代でピークを迎えることが分かっています。
60代でピークを迎える原因としては、男性であれば加齢にともなう皮脂の分泌量がもっとも多くなり、女性においては加齢による女性ホルモンの減少によって皮脂の酸化が起こりやすくなるためだと考えられています。
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ノネナールはどんな臭い?
ノネナールは一般的には古い油、ろうそく、古本、枯草、腐ったチーズのような臭いがするといわれています。
実はノネナールはビールにも含まれている物質です。少量であれば豊かな香りのもとになるのですが、食品が劣化してノネナールが増えると、不快なニオイの原因になります。また、ノネナールはキュウリや蕎麦にも含まれていることが分かっています。あの独特の青臭さもノネナールによるものなのです。
いずれにしても少量であれば香りのアクセントとして受け入れられるといえますが、一定量を超えると悪臭と判断されるようです。
ノネナールが発生する仕組み
加齢臭の原因物質ノネナールですが、私たちのカラダから直接ノネナールが分泌されるわけではありません。
私たちの全身に存在する皮脂腺からは、常に新しい皮脂が分泌されています。年齢を重ねると皮脂の中に「パルミトレイン酸」という脂肪酸の一種が含まれるようになります。この「パルミトレイン酸」が過酸化脂質によって酸化することでノネナールが生成されるのです。
つまりノネナールのおおもとをたどれば「過剰に分泌された皮脂」になります。通常、皮脂は水分の蒸発を防いで肌を守る役割を果たしてくれていますが、分泌量が多すぎると、ニオイ原因になるのです。
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ノネナールが発生する場所
加齢臭が発生する部位は「皮脂の分泌量が多い場所」です。具体的には頭・脇・耳まわり・首の後ろです。そのほか背中やお腹などからも発生します。
上記の中でも分泌量がもっとも多いのは「頭」です。頭にある皮脂腺の数は、額や頬の約3倍、背中の約5倍にもなります。さらに、頭は髪の毛におおわれているため高温多湿になりやすく、ノネナールの主な発生源になっています。
ノネナールの対策方法
ノネナールは歳を重ねれば誰でにもある程度は発生しますが、適切なケアを行えば軽減することができます。いくつかの方法をご紹介します。
1.医薬部外品(薬用)のシャンプー&ボディソープを使う
医薬部外品(薬用)のシャンプー&ボディソープを使うようにしましょう。医薬部外品(薬用)のシャンプー&ボディソープには、殺菌効果や抗菌効果が認められていて成分が配合されているのでニオイ対策に効果があります。パッケージ裏の成分表を確認して次の成分が含まれているかチェックしましょう。
- ●ピロクトンオラミン(オクトピロックス)
- ●グリチルリチン酸ジカリウム
- ●イソプロピルメチルフェノール
- ●ミコナゾール硝酸塩 など
皮脂がたくさん出ているからといって洗いすぎは逆効果になることがあります。頭皮は特に敏感なのでシャンプーは就寝前の1日1回にしてください。
カラダから出るノネナールについては夜の入浴だけではなく、朝出かける前にシャワーを浴びることで発生量を大幅に抑えることができます。
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2.シャワーで済ませず入浴する
忙しいときはシャワーで済ませがちですが、汗をかきやすい季節はとくに毎日入浴して肌を清潔に保ちましょう。
湯船にしっかり浸かり、汗をかくと汗腺を鍛えることができます。汗腺を鍛えることでベトベトした濃度の高い汗から、サラサラとした良い汗をかけるようになります。サラサラとした汗は成分がほぼ水に近く蒸発もしやすいので、ノネナールの発生を抑えることができます。
3.衣服の洗濯を見直す
加齢臭の成分は衣服に蓄積します。1日着用した衣服は脱いですぐに洗濯するか浸け置きをしましょう。脱いだまま放置してしまうと加齢臭がどんどん繊維に沁み込んでいきます。脱いだらすぐに対処することが大切です。
4.動物性脂肪を控える
動物性脂肪の多い食事は皮脂の過剰分泌につながるためノネナールの原因になります。具体的には、牛・豚・鶏などの肉類や、バター、チーズ、揚げ物やジャンクフードの摂りすぎに注意しましょう。
また、動物性脂肪を減らすだけではなく、皮脂の酸化を防ぐことができる抗酸化作用の高い食材を意識的に摂るようにしましょう。
抗酸化作用を持つ代表的な食品はゴマ・アーモンド・ピーナツ・かぼちゃ・アボカド・うなぎです。なかでもゴマはさまざまな料理に加えて手軽に摂ることができるのでおすすめです。
5.それでも解決しない場合は
食生活の改善が難しい場合はサプリメントで補うのもよいでしょう。マッシュルームから抽出されたシャンピニオンエキスは、高い消臭効果があることで知られています。臭いに悩む医療や介護の現場で、入居者の食事と一緒に提供されてきた実績を持つ成分です。
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ノネナールの正体まとめ
- 1.ノネナールは加齢臭の原因物質
- 2.30代半ばから男女差なく発生する
- 3.古い油と青臭いニオイがする
- 4.パルミトレイン酸の酸化が根本原因
- 5.発生源は上半身で特に頭が危険
- 6.さまざまな対策方法がある
以上がこの記事のまとめになります。ノネナールを正しく理解して、予防・改善にぜひ取り組んでください。
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